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どうもWEBチームの僕です。

 

最近すっかり暖かくなってきてもはや日によっては「暑いっ!」ってレベルですね。春は持ち物や装いも軽くしたいってことで、段々ポータブルオーディオの環境もヘッドホンからイヤホンへ切り替え始めてる人も多いのではないでしょうか。

 

と、ここで本題です。

今回のテーマはこちら!

 

Ultimate Ears(以下UE)といえばUE5Proが大人気で、当店のカスタムIEMランキングにおいて常に上位の座に君臨しています。

 

それ以外にもUE11ProやUE Pro Reference Remasteredなども安定して高い人気を誇り、今e☆イヤホンで最も売れているカスタムIEMメーカーといってもいいでしょう。

 

というわけで今回は、そんなUEの現行モデルを全機種聴き比べ&レビューしていこうと思います!ちなみに今回は「まぁカスタムだし」ということで遮音性と装着感の項目は無しでいきます。

 


UE4Pro

 

スペック

ドライバー構成 BAドライバー×2
入力感度 108dB/mW
インピーダンス 17.5Ω (at 1kHz)
周波数特性 10Hz – 15kHz
高音域
中音域
低音域
解像感

UEカスタムの中では最も安価な、エントリーモデルにあたる機種になります。

ドライバー構成は低音域×1/中高音域×1の2ドライバーとなっています。

 

音の傾向としては『中音域メイン』といった印象でしょうか。低音域と高音域はそれぞれバランスが良く、かまぼこ型のようなイメージです。音の粒立ちの細やかさや解像感はあまり高くありませんが、ボーカルを聴く事に優れており、ポップスなどとの相性はとても良いです。低音域は特筆するほどの激しいアタック感はありませんが、タイトにしっかり出ており、高音域をマスクしてしまわないバランス感によってボーカルを際立たせています。

 

一つ一つの音の分離感は強くありませんが、定位感はそこそこ良く、ロックバンドの楽曲などを聴いてもそれぞれの楽器の音が異なる位置から聴こえるのがわかります。中高音域の縦の伸びがとてもよく、味付けが少なくスッキリしたチューニングもあって長時間のリスニングに適した機種に思えます。曲の相性でいえばハウスやポップなどが合うかと。迫力には少し欠けるものの、オーケストラやブラスバンドなんかも意外と聴けたりします。

 

UEのエントリーモデルといえば5Pro!みたいな印象が強いですが、すっきり目のカスタムが欲しいという人には是非視野に入れていただきたい機種です。

 

※4Proは有料オプション追加・及びフェイスプレートカラーの選択が出来ません

 


UE5Pro

 

スペック

ドライバー構成 BAドライバー×2
入力感度 119dB/mW
インピーダンス 22Ω (at 1kHz)
周波数特性 10Hz – 22kHz
高音域
中音域
低音域
解像感

e☆イヤホンで最も売れている、UEカスタムでは4Proの上位機にあたる機種になります。ドライバー構成は4Proと同様に低音域×1/中高音域×1の2ドライバーです。

 

音の傾向は『低音域寄り』という感じで、4Proでは大人しめだった低音域がガンガン主張してきます。バスドラムが刻むリズムや厚みのあるベース音がこれでもかというほど鳴り響き、迫力のあるサウンドを作り上げています。その迫力の分、4Proのような中高音域の伸びや繊細さというところは隠れがちで、すっきりした音作りが好きな人には合わないかもしれません。左右の分離感はどちらかというと4Proのほうが優秀だった印象です。

 

メタルやロックなどの激しく暴れるようなサウンドが好きに人にはオススメです。あるいはクラブハウス的な重低音やダンスミュージックなどが好きな人は気に入るのではないでしょうか。

 

全体的な解像感や粒立ちの細やかさは4Proと大きくは変わらなく、優劣ではなく好みの差で選ばれるような機種であるように感じます。ちなみにカスタム店スタッフいわく、「試聴機では元気な音だけどカスタム化すると意外とまとまった音になる」らしいです!

 

こちらはユニバーサルモデルでの展開もされております。

 

 


UE7Pro

 

スペック

ドライバー構成 BAドライバー×3
入力感度 124dB/mW
インピーダンス 43Ω (at 1kHz)
周波数特性 5Hz – 22kHz
高音域
中音域
低音域
解像感

BAドライバーを1基追加し、低音域×1/中音域×1/高音域×1と計3基のドライバーを搭載したUEカスタムのミドルクラス機になります。

 

低音域は5Proに比べて幾分か抑え気味になり、その分全体的にバランス感が向上しています。また、ドライバーを増加させたことにより、全体のバランスを崩すことなく音に厚みが増しています。左右の音の分離感は前2機種にくらべても非常に優秀で、音の移動する感じなどがはっきりと聴きとれます。

 

全体のバランスは非常に良いですが完全にフラットというわけではなく、4Proに近くボーカルにフォーカスがあてられているように感じます。男声女声ともにボーカルが非常に聴き取りやすく、そして非常に距離感も近く聴こえます。発声直前にわずかなブレスの瞬間なども生々しく聴こえ、収録環境を間近で見ているかのようです。

 

音の厚みや迫力は5Proに譲る印象ですが、7Proはより一音一音が細かく、音にやわらかさがあるため長時間のリスニングに適しているように感じます。大きな癖がなく、楽曲ジャンルも何でもこなせるように思いますが、個人的にはアコースティックギターを用いたフォークソングなどをまったりと聴いたりするのがいいように思いました。

 


UE11Pro

 

スペック

ドライバー構成 BAドライバー×4
入力感度 119dB/mW
インピーダンス 16Ω (at 1kHz)
周波数特性 5Hz – 22kHz
高音域
中音域
低音域
解像感

 

低音域×2/中音域×1/高音域×1の計4BAドライバーを搭載した7Proの上位機種です。

 

ドライバー構成から見てもわかるとおり音の傾向は『低音域推し』です。大きな癖がなく、万人受けしそうだと感じた7Proに比べると、こちらは低音メインのチューニングのために少々人を選ぶかもしれません。低音寄りではありますが、5Proが持っていた激しく暴れまわるようなサウンドはやや控えめになり、まとまりがでています。

 

音の細やかさや繊細さよりかは、まとまりやつながりを重視しているような感じで、音のキレやレスポンスはわずかに表現が弱いかな?と感じることもありました。ハイテンポなハードコアやルネッサンスとは少々相性が悪いように思います。特徴的な低音の表現力は生音との相性が良く、メタルやロックを聴く人なら気に入るのではないでしょうか。あるいは今流行のフューチャーベースなど。

 

少々低音が強めであること以外は原曲の再現性が高く、余計な味付けは少ないために音場の広さなどは録音環境に左右されるように思います。低音好きな人やベーシスト向けのモニターイヤホンが欲しい人にオススメです。

 

 


UE18+Pro

 

スペック

ドライバー構成 BAドライバー×6
入力感度 100dB/mW
インピーダンス 37Ω (at 1kHz)
周波数特性 5Hz – 22kHz
高音域
中音域
低音域
解像感

従来のUE18Proと入れ替わる形で取り扱い開始となった新しいフラッグシップ機になります。ドライバー構成は低音域×2/中音域×2/高音域×2となっており、非常にバランスの良いサウンドを想像させます。

 

実際に聴いてみると、まず解像感の高さが他の機種に比べて圧倒的です。中高音域にかけての一点の曇りも感じさせない音は、まるで透明度の高いガラスのようです。情報量が多いにもかかわらずごちゃごちゃとした印象は感じず、一つ一つの音がきっちり引き締まって聴こえます。タイトでありながら硬すぎず、適度にふくらみのある音が押し寄せるようなイメージです。

 

中高音域の表現力はシリーズ随一で、女声ボーカルとの相性は最高です。縦方向のどこまでも響くような伸びがとても魅力的で、なおかつ非常に近い位置から聴こえます。広いホール内でライブステージを間近で見ているような音、と言えば伝わりやすいでしょうか。また、楽器の演奏などの音も再現力が高く、ギターのフィンガーノイズやシンバルがスティックではじかれるような音がとても生々しく聴こえます。

 

他の機種に比べるとやや低音は少ないですが、その分長時間のリスニングも使える機種だと思います。ボーカリスト向けのモニターにも良いのではないでしょうか。

 

こちらは5Pro同様ユニバーサルモデルの取り扱いもございますので、カスタムにこだわらない人には是非ご検討いただければと思います。

 

 


UE Pro Reference Remastered

 

スペック

ドライバー構成 BAドライバー×3
入力感度 100dB/mW
インピーダンス 35Ω (at 1kHz)
周波数特性 5Hz – 25kHz
高音域
中音域
低音域
解像感

 

UEと米キャピトル・スタジオの共同開発によって誕生した、リファレンスモデルになります。

 

ドライバー構成は低音域×1/中音域×1/高音域×1の計3ドライバーとなっており、聴いてみたところ確かに非常に全体のバランスが整っています。各帯域の音のつながりはスムーズでなおかつ極めてニュートラル、しかし『つまらない音』と感じさせず、上から下まで過不足なく鳴らしてくれます。

 

リファレンス機の名を冠するだけあり解像感は高めで、スピーディーでキレのある高音のメロディーから、打楽器系のバシッバシッとした音まではっきりと聴き取ることが出来ます。また、3ドライバーとは思えないほどに音場が広く、前後左右上下といった立体的な空間を表現してくれます。

 

楽曲のジャンルを選ばす何でもこなせる優等生という印象で、UKハードコアやハッピーガバからプログレッシブロックなどまで「何でも聴ける機種」であると思いました。自分自身、UEカスタムの中ではこれが一番欲しくなりました。

 

5Pro及び18+Pro同様にユニバーサルモデルでの展開もございます。

 


というわけでいかがだったでしょうか!5Proに比べると少々陰の薄かった4Proや、意外と優等生な7Proフラッグシップの18+Proなどなど計6機種をご紹介させていただきました。

 

さらに、店舗は限られてしまうものの、今回はご紹介できなった『Ultimate Ears Personal Reference Monitors』というモデルもオーダーを承っています。

 

初めてのカスタムIEMが欲しい人にも、すでにカスタムを持っていて今よりいいのが欲しい人にも、その魅力をお伝えできたらいいなと思います。

5Proと18+ProとReference Remasteredはユニバーサルモデルでの販売もございますので、カスタムにこだわらない人は是非そちらも合わせてご検討ください。

 

WEBチームのリョウがお送りいたしました。

 


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