イヤホン・ヘッドホン専門店のe☆イヤホンです。

 

 

皆様、「SHURE」というメーカーはご存知でしょうか。アメリカに拠点を置くプロ用の音響機器メーカーで業務用のマイクやイヤモニ、ミキサーなど数々の機器を90年以上に渡り開発販売し続けてきた老舗のメーカーです。

そんなSHUREのイヤホンといえば1万円台でリケーブルできるイヤホンの王道中の王道としてSE215SPE-Aが大人気で、下の画像のとおりe☆イヤホンのWEB本店においても最もレビューの多い製品のなかの一つです。

実は、SHUREは王道のSE215シリーズ以外にも数々のイヤホンを手掛けており、1万円台のエントリー機種からなんと40万円近くにもなる最上位機種まだ幅広いラインナップを誇ります。

 

 

今回の記事ではe☆イヤホンが創設された頃からお取り扱いをさせて頂いている定番のメーカーのイヤホン全機種の音質を改めてご紹介いたします。

 

 

SHUREのイヤホン全機種聴き比べてみた!

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SE112

 

 

スペック

  • ドライバー構成 ダイナミックドライバー×1
  • 入力感度 105dB SPL/mW
  • インピーダンス 16Ω (at 1kHz)
  • 周波数特性 10Hz – 17kHz

 

 
 

SHUREの現行イヤホンの中では最も安価な、真の意味でSHUREのエントリーモデルにあたる機種になります。

 

音の傾向は一言で言うなら『低音寄り』。しかしぼわっとした曇るような低音ではなく、わりと輪郭のはっきりした低音がドシドシとアタックしてくる印象です。音の余韻もなかなか優秀で、曲中で鳴る花火の打ち上げ音を遠くまで広がって消えるところまで再現してくれます。

 

一方、中高音域のクリア感、全体的な解像感や繊細さは低めかと思います。曲の相性の良し悪しを考えるなら男性ボーカルのロックなどが良いように感じました。

 

一万円を切る価格で手軽にSUHREサウンドを楽しめるので初めてのイヤホンにも最適な製品なのではないでしょうか。

 

 

 

動画でも紹介しています

 

 

 

 

 

SE215

-通常版-

 

-Bluetoothケーブル「BT2」バージョン-

 

 

スペック

 

  • ドライバー構成 ダイナミックドライバー×1
  • 入力感度 107dB SPL/mW
  • インピーダンス 17Ω (at 1kHz)
  • 周波数特性 22Hz – 17.5kHz

 

言わずと知れた大人気モデル、SE215の通常モデルです。

 

ドライバー構成はSE112と同様ダイナミック1基で、音の傾向的には低音寄りの弱ドンシャリ。再生周波数帯域はSE112とほとんど変わりません。しかし実際に聞いてみると、SE112の低音の力強さを忠実に引継ぎ、やや中高音域の見通しのよさが向上しているように感じられます。粒立ちの細かさや繊細さなどに大きな変化は感じられませんが、SE112よりも曇りが少なくなったというイメージです。

 

質感としてはウェット目な感じで、量感を感じられます。サラっとしたドライ目な音が好きな人には少し合わないかもしれません。相性のいい曲はSE112と変わって女性ボーカルのロックなどでしょうか。

有名な話ですが、このSE215はMMCXコネクタによるリケーブルに対応しています。上位モデルと同等のケーブルを採用し、なおかつ断線時の交換や、それによるグレードアップも可能。2011年の発売以来、ずっと定番の機種と呼ばれるのにも納得のいくイヤホンです。

 

 

動画でも紹介しています!

 

 

 

 

SE215SPE-A

 

 

通常版

 

-Bluetoothケーブル「BT2」バージョン-

 

 

スペック

 

  • ドライバー構成 ダイナミックドライバー×1
  • 入力感度 107dB SPL/mW
  • インピーダンス 17Ω (at 1kHz)
  • 周波数特性 22Hz – 17.5kHz

 

 

普通のSE215の特徴や感想については上で記載しているので、通常モデルとの違いを簡単に述べさせていただきます。

 

聴いてみると、中低音の押し出しが通常モデルより少し強くなり、さらに高音のきらきらとした感じも増したように感じます。解像感の高さや細やかさの劇的な向上というわけではなく、ちょっとした篭り具合などが軽減され、見晴らしが良くなったという印象です。聴き比べるとわかるりますが、篭りが晴れたことで通常モデルよりも音場が広くなったようにも思えます。

 

再生周波数帯域こそ変わりませんが、高音は通常モデルよりも高いところがきれいに聴こえるように感じます。全体的なバランスはやはり低音寄りではあるものの、高音もきれいに鳴らすチューニングに仕上がっています。

 

通常モデル同様リリースから月日が経っているものの、ポータブルオーディオの世界への入り口として十分すぎるほどのポテンシャルを感じるイヤホンです。

 

 

 

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SE425

 

通常版

 

-Bluetoothケーブル「BT2」バージョン-

 

 

スペック

 

  • ドライバー構成 BAドライバー×2
  • 入力感度 109dBSPL/mW
  • インピーダンス 37Ω (at 1kHz)
  • 周波数特性 20Hz – 19kHz

 

 

BAドライバーを2基搭載した、SE215の上位に当たるモデルです。

 

音質は全体的に解像感が向上し、ドライバーが2基搭載になったことにより、低音と高音の音の厚みが増しています。中音寄りのフラットという感じで、そこそこの迫力はあるもののやはりモニター向けという印象です。

 

長時間の使用を想定したつくりなのか、全体的な味付けは少なめで非常にすっきりとした音作りになっています。SE215のようなリスニング向けのチューニングを好む人には物足りないかもしれませんが、イコライザーをガンガンかけるタイプの人であれば、きっと自分の好みの音を見つけ出せると思います。

 

曲のジャンルで言えば女性ボーカルによるロックなど。あるいは僕が聴いた中ではブルームフュージョンなんかが相性がいいと感じました。ピアノや電子オルガンの音はなかなか聴き応えがあります。

 

 

 

 

 

SE535

 

 

通常版

 

-リモコンマイク付きケーブル-

 

-Bluetoothケーブル「BT2」同梱版-

 

 

スペック

 

  • ドライバー構成 BAドライバー×3
  • 入力感度 119dBSPL/mW
  • インピーダンス 36Ω (at 1kHz)
  • 周波数特性 18Hz – 19kHz

 

 

低域と高域にBAドライバーを3つ搭載した、SE425と並びミドルクラスにあたる機種です。

 

比べて聴いてみると、ドライバー数の増加の恩恵かわかりやすく全体の解像感が向上しています。なおかつ、SE425では中域の量感とボーカルの近さに隠れがちだった高音域がはっきりと主張してきます。金属の響く音は非常に引き締まっていて心地よく、それでいて耳に刺さらない柔らかさをもっています。ピアノやヴァイオリンなどが奏でる高音のメロディは非常に繊細で、低音はその繊細さをかき消さないようにタイトにリズムを刻みます。

 

SE425を中音域を中心にしたモニター向けイヤホンとするならば、SE535は中音域を抑え目に全体のバランスと解像感を向上させたリスニング向けイヤホンといえると思います。SE425とSE535は上下の優劣ではなく、横並びに好みの差であると言えるでしょう。

 

5万円台で何でもそつなく聴ける万能機をお探しの方に選択肢に入れていただきたいです。

 

 

 

 

 

SE535LTD-J

 

 

通常版

 

-リモコンマイク付きケーブル-

 

-Bluetoothケーブル「BT2」同梱版-

 

 

 

スペック

 

  • ドライバー構成 BAドライバー×3
  • 入力感度 119dBSPL/mW
  • インピーダンス 36Ω (at 1kHz)
  • 周波数特性 18Hz – 19kHz

 

 

SE535に日本人向けに特別なチューニングを加えた限定モデルです。SE215SPE-A同様、通常モデルとの違いだけ簡単に書かせていただきます。

 

高音と低音にチューニングを施され通常のSE535よりドンシャリ気味の音へ変わりました。通常モデルと比べてみると、全体的なバランス感は通常のSE535のほうが上ですが、高域のクリア感、伸びなどはSE535LT-Jのほうが上に感じられます。低音も物足りなさを覚えることはなく、高音とのバランスが非常によくとれています。

 

ボーカルの伸びは非常に優秀で、細かな息遣いや消え入る瞬間まではっきりと聴きとることができます。シャキシャキとした歯切れのよい乾いた感じではなく、艶感のある音は、長時間のリスニングにピッタリのチューニングです。

 

高音がきれいに出せるような男性ボーカルとの相性が非常にいいように感じました。

 

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SE846

 

通常版

 

-Bluetoothケーブル「BT2」同梱版-

 

 

スペック

 

  • ドライバー構成 BAドライバー×4
  • 入力感度 114dBSPL/mW
  • インピーダンス 9Ω (at 1kHz)
  • 周波数特性 15Hz – 20kHz

 

BAドライバー4基を搭載したSHUREの上位機種です。

大きな特徴としてフィルター部分が交換可能ですが、今回はブライトのみで試聴しました。

 

全機種のなかでも随一の優れたバランス感と解像感を備えています。ドライバー数から見ても、他メーカーの多ドラなイヤホンにくらべわずかに解像感が劣るというような感じはしますが、非常に鳴らし方が丁寧です。

 

中低域は輪郭のはっきりした迫力のある音を鳴らしてくれますが、面がドシドシどぶつかって来るような感じではなく、細かな音の粒に囲まれるかのようです。高音域は全体的に見ると少しだけ弱いですが、音の伸びと広がり、余韻の表現は非常にすばらしく、伸びるところは伸び、切れるところはしっかり切れます。

 

生楽器が奏でる音のリアリティは他の機種と比べても頭一つ抜けており、管楽器の音の厚み、ピアノの鍵盤がたたかれる音、スネアの響きなどまで、細かい音を聴き取ることができます。

 

ドライバー数こそ最近の多ドラ機に比べ少ないものの、それを感じさせない再生能力。是非多くの人に一度聴いていただきたいです。

 

動画でも紹介しています!

 

 

 

 

 

KSE1500

 

 

 

スペック

 

  • ドライバー構成 コンデンサー型
  • 入力感度 113dBSPL/mW
  • 周波数特性 10Hz – 50kHz
  • 再生時間 最大10時間

 

SHUREイヤホンの中でもかなり特殊な存在といえる「KSE1500」ドライバーはコンデンサー型、周波数特性は10Hz -50kHz、ドライバーを駆動するためにはバイアス電圧を必要としているので独自の専用アンプを通さないと再生ができず、40万円近い価格と何から何までイヤホンの枠組みを超えた存在です。

 

気になる音質に関しては圧倒的な音のバランス感、解像感。そして音の広がり、伸び、抜け感、そのどれをとってもイヤホンの域を超えています。ヘッドホンですらこんな音を感じたことはありません。

 

そして極めて少ないノイズ。音の切れる瞬間は本当に静寂に包まれます。ノイズキャンセリングとかそういうレベルではありません。解像感が高いとかバランスがいいとかすばらしいところはたくさんあるのですが、僕が何より驚いたのは音の広さです。本当にイヤホンで聴いているとは思えない広がりで、「音漏れしてないよな…」と心配になるくらいです。

 

もはやどんな曲と相性がいいとか悪いとか語るべくもなく、究極のイヤホンシステムだと思います。

全てを超越した人に手にしていただきたいです。

 

 

 

 

KSE1200

 

 

 

KSE1200はKSE1500のアンプユニットをDAC機能を省くことによって、お求めやすい価格になった機種です。

イヤホン部分やアナログアンプ部分はKSE1500と共通の設計。アンプユニットはよりコンパクトに、ディスプレイやDAC部分を省略したことで再生時間が最大10時間→最大12時間になった点もポイントです。

 

 

 

 

RMCE-BT2

 

 

ワイヤレスケーブルバージョンや一部の上位機種に付属する「RMCE-BT2」はSHUREの独自の技術がふんだんに盛り込まれたMMCX採用の純正ワイヤレスケーブルです。

チップセットはQualcomm「CSR8675」を使用していますが大きな特徴としてはアナログアンプ部分や細かいパーツなどにSHUREが独自に設計したパーツが載せられているというポイント。

内部構造から徹底的に作り込む事によりノイズレベルを極限まで減らした“ワイヤード並み”の音質を実現した製品です。

音質や使い勝手など動画で詳しく解説しているのでぜひ御覧ください。

 

 


 

 

以上、SHUREのイヤホン全機種を簡単にご紹介をさせて頂きました。もちろんe☆イヤホンでは試聴機をご準備させて頂いているのでお気軽にお試しください。

以上、最後まで読んでいただいてありがとうございます。皆様のポータブルオーディオライフにも少しでもお役立て出来れば幸いです。