皆様こんにちは!e☆イヤホン海外事業部のすずきです!!
カスタムIEMメーカー紹介も4回目となりました。
続けてブログをチェックいただいている方には “カスタムIEMとは?イヤモニとは?” な疑問の解消だけでなく、各メーカーの特色なども知って頂けている…と信じたいです笑
(それでなくとも、興味を持つきっかけになっていたら嬉しいです)
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今回ご紹介するAAWは、イヤホンだけでなくケーブルメーカーとしても数々の製品を生み出してきた業界において古い歴史を持つメーカーです。
クオリティに対しリーズナブルなモデルが多く”初めてのカスタムIEM“としてオーダーされる方も多いです。
お馴染みゆえに触れられる機会が少ないAAWの特徴や、メーカーとしてのこだわりなどをご紹介出来ればと思います!
Contents/目次 *押すと各項目へ飛べます!
カスタムIEM(イヤモニ)とは?
Custom In Ear Monitor(カスタム・イン・イヤー・モニター)の略称で、イヤモニとも略されます。
ステージミュージシャンやサウンドエンジニアが正確なモニタリング(音響の観測)をする為、音の解像度や遮音性、装着感を追求したモニター用イヤホンのことを指します。
本来は、ミュージシャン・エンジニアの為の機材の1つでしたが、イヤモニ自体に高音質なモデルが多く、近年はリスニング用途で一般オーディオユーザーへの普及が進みました。
通常のイヤホンとの違いは、自分の耳型(インプレッション)を採取しそれを元にイヤホンを作成する一点物のオーダーメイド品であること。
耳型を元に製作する為、ピッタリとフィットする快適な装着感と高い遮音性を得ることが出来ます。
また、本体のカラーや仕様を自由に選択でき、世界に1つだけの自分専用のイヤホンを作ることが出来るのがカスタムIEMの最大の特徴です。
AAW
AAWは2014年1月に設立されたシンガポールに本拠を置くエレクトロニクスブランドです。
日本での取り扱いは2015年のカスタムIEM専門店オープンと同時に始まりました。 よくAAWの特徴として挙がるのは、品質・性能・サウンドの全ての面において非常にコストパフォーマンスに優れた製品が多いこと。
自社開発ドライバーを搭載したイヤホンの設計や、高品質なオーディオケーブルの開発、iPhone向けのポータブルアンプを発売するなど、多岐にわたるオーディオ製品の開発・製造に携わっています。 e☆イヤホンやポタフェスなどのイベントを通じた、多くの日本ユーザーからのフィードバックを元に、日々技術の研鑚と向上に努めています。
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AAWは、カスタムIEMだけではなく耳型が不要な*¹ユニバーサルフィットモデルのイヤホンの展開もございます。
*¹ 標準的なカナル側イヤホンと同様、様々なサイズのイヤーピースでフィット感の調整が可能です。
耳型の採取が不要なこと、また、カスタムIEMと同じパーツを使用することで、同等の音質・耐久性・使用感を実現しており、「どなたでも装着できる」「在庫があればすぐ手に入れられる」イヤモニとしてのアドバンテージがあります。
現在販売されているAAWのユニバーサルフィットモデルには2つの種類があります。
「Universal Fit 」はモデルごとにデザインが固定となり「*²セミカスタムIEM」は「カスタムIEM」と同様にシェルやフェイスプレートといったデザインオプションを自由に選択、カスタマイズが出来ます。
今すぐイヤモニが欲しい方や、諸事情によりカスタムの製作が難しい方などに最適なモデルです。
*²セミカスタムIEMはオーダーメイド品の為、カスタムIEMと同様にお届けまで通常3ヵ月ほどお時間を頂きます。
製品の特徴
ハイブリッド型IEMのパイオニア
AAWは業界でもいち早く “ハイブリッド型IEM” を製品ラインナップに加えました。
「BAドライバー」と「ダイナミックドライバー」という異なる特性を持つドライバーのミックス&マッチは、長い間どのメーカーでも大きな課題として存在していました。 AAWは、自社でドライバーを生産できる強みを活かし、BAドライバーに適したダイナミックドライバーを開発。 また、自社のケーブルブランドであるNULL AUDIOの技術者と協力し、製品に卓越したサウンドチューニングを施し、ハイブリッドモデルのサウンドを巧みにまとめ上げました。
現在、AAW全てのラインナップは異種ドライバーから成るハイブリッドモデルで構成されており、蓄積されたサウンドチューニング技術を製品開発に注ぎ込んでいます。
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オリジナルデザインへの強いこだわり
AAWは、サウンドのみならず製品デザインにも強いこだわりを持つメーカーの一つです。
他では見られない独自性・デザイン性に優れたデザインオプションを数多く作ってきました。 これらのデザインはオーダーメイドのカスタム・セミカスタムIEMだけでなく、ユニバーサルモデルにも採用されています。 同じフェイスプレートデザインでも、シェルカラーとの組み合わせによってその表情は千差万別。 定評のあるデザインのチョイスも楽しいですが、意外な組み合わせに挑戦的してみるのも新しい発見に繋がるきっかけに。
オリジナリティ溢れるデザインは”音楽を聴くための機材”という価値観に対して大きく訴求し、イヤモニの所有欲を最大限高めてくれることでしょう。
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モデル紹介
どのモデルも音や特徴はさまざま。
それぞれの魅力を余すことなくご紹介!
AAW初のトリプルハイブリッドモデル
Canary (Universal Fit) ¥272,900-
ハイブリッド構成を得意とするAAW初のトリプルハイブリッドモデルとして誕生しました。
「Super High – High – Mid – Low」の4Wayネットワークを搭載し、高域を得意とする静電ドライバーをSuper Highに割り当て、これにより音の粒が細かく高解像度で、キラキラと煌びやかかつ伸びの豊かな高域表現を獲得。
低域には6mmダイナミックドライバー2基を割り当て、これら2基のドライバーは「*¹Isobaric(アイソバリック)方式」を利用したモジュールにより一体化されています。
この方式を利用することで、小口径のドライバーながら広くパンチのある低域を実現しました。
*¹ Isobaric方式とはドライバーを向かい合わせ対向に駆動させることで、通常の1.5倍~2倍の音圧を得られる方式のこと。
また、Canaryは付属ケーブルもプレミアム仕様です。
銀線&銅線の混合ケーブル仕様の「Symphonym *² Hakone UPOCC Silver/Copper Cable」は、Canaryのサウンドを一層引き上げています。
高品位なケーブルを標準ケーブルで採用することで、リケーブルせずイヤホンのパフォーマンスを最大限高めます。
*² “Hakone”は、日本の地名”箱根”が由来です。この地を愛するAAW代表「Kevin」により、箱根へのリスペクトを込めて名付けられました。
真のリファレンスを目指したサウンドシグネチャ
Mockingbird (カスタムIEM) ¥223,900-
Mockingbird (セミカスタム) ¥181,900-
Mockingbird (Universal Fit) ¥181,900-
前シリーズモデルとして高い評価を得ていた「W900」の後継モデルとして登場しました。
楽器・ボーカルの分離やリアルなサウンドステージを継承しつつ、よりブラッシュアップされたMockingbirdは真のリファレンスIEMとして設計されました。
低域用9mmダイナミックドライバーは高解像度かつ適度な広さを持つサウンドステージを実現しており、楽器の表現力の高さに寄与しています。
決してブーミーにはならず、”スッキリさ” と “アタック感” を両立した存在感のある低域はMockingbirdの特徴のひとつです。
8基搭載されたBAドライバーはそれぞれ「 Mid / High / Super-High 」に割り当てられており、リアルな中高域表現を担っています。
リファレンス機として、ステージパフォーマーやレコーディングに携わるオーディオエンジニアの方たちにもオススメのモデルです。
比類のない正確さに圧倒的なスピード感
Halcyon (Universal Fit) ¥154,900-
AAWにおいて、Canaryに次ぐ2つ目のトリプルハイブリッドモデルとして開発されました。
静電ドライバーを4基搭載したことによる比類のない正確さと高解像度を誇る中高域と、10mmグラフェンドライバーが生み出すハイレスポンスかつシャープな低域が特徴です。
スピード感・アタック感が強く全体的に爽やかな音作りで、ハイブリッド構成による音の繋がりの違和感はありません。
特に高いボーカルの表現力はHalcyonならではです。
HalcyonにはAAWが開発した「BassFlow™ コントロール」システムを搭載しています。
このシステムにより全体的なサウンドバランスはそのままに、付属のフィルターを交換し「BASS / NORM / VOCAL」の3種類のサウンドへ切り替えて楽しむことが出来るようになりました。
高い実力を持ちながらも、楽曲や好みによってサウンドを変化させられる汎用性も併せ持ちます。
音場広く豊かな表現力をもつパワフルサウンド
ミドルモデルながらにハイクオリティなリスニングサウンドを実現したのがASHです。
13mm 大口径グラフェンダイナミックドライバーを搭載することにより、高い低域解像度と広いレンジを獲得しました。
足りない帯域なく全域に渡るパワフルなサウンドを持ち、サウンドステージの広さや優れた低域の表現力が特徴です。
また、6基の高域用BAドライバー搭載することにより、フラットバランスから僅かに高域を拡張し、息づかいを感じられるような高いボーカルの解像度を持ちます。
バランスの良さを保ちつつもダイナミックなリスニングサウンドを楽しめるモデルで、ジャンルを問わず様々な楽曲を聴く方にオススメです。
AAWラインナップの中核
リスニング・フラットバランスの実力派
AAWのラインナップで特にフラットバランスな特徴を持つのがAXHです。
10mmダイナミックドライバーによる低域は、他の帯域に被るような主張はなく、ずっしりと安定感のある鳴り方が特徴です。厚みのある中域はフラットバランスの要で、高域帯に割り当てられた3基のBAドライバーから出力される高解像度な高域と相まり”聴き心地の良さ”や”聴き取り易さ”に寄与しています。
1DD&4BA構成の並みいるハイブリッドモデルとしては非常にリーズナブルで、AAWの中でも特にコストパフォーマンスに優れています。
イヤモニとしてボーカルや楽器の音声を聴き取る目的や、楽曲を選ばない万能機をお探しの方にオススメのモデルです。
↓AXHに関連する記事はこちら!!↓
カスタムIEM店のムービーがAAW AXHをこっそりオーダー 【#カスタムIEM】 |
A3Hの後継機にして新世代AAWを象徴する名機
AAWのロングセラーモデルだった「A3H」の後継機として誕生しました。
1DD+2BAの構成はそのままに、1基のBAドライバーをAAW独自開発の高域用BAドライバー”*NOVA“へ、ダイナミックドライバーを”グラフェンドライバー“へ変更するなど、チューニング・ドライバー共に大幅なブラッシュアップをしました。
*NOVAとは「Nozzle-less Open Vented Armature」の略で、AAWが独自に開発したBAドライバーの一種です。このドライバーを搭載することにより、一般的なサウンドチューブ設計による音圧の減衰や不要な共振を抑える事に成功しました。
A3H+は、高域寄りフラットバランスで気持ちよく聴けるリスニングサウンドが特徴。
NOVAにより拡張された高域は、より高解像度な自然で伸びのあるボーカル表現を実現しました。
明瞭かつ自然な広がりのあった低域は、グラフェンドライバーへ変更されたことでより優れた低域解像度並びに、レスポンスの良い低域を獲得。
全体的に高い解像度とキレの良さを併せ持ち、楽曲ジャンルを選ばず楽しめるモデルです。
スペック&サウンドの両面において価格を超えたクオリティを誇るA3H+は、AAWの新時代を築き上げました。
2021年7月時点で、e☆イヤホンでオーダー出来るカスタムIEMの中で最安のモデルとなっています。
コストパフォーマンスに優れたA3H+は、”初めてのカスタムIEM” をご検討中の方に特にオススメです。
AAW×SHOZY コラボモデル
優れたボーカルパフォーマンス
POLA 39 (Universal Fit) ¥121,000-
シンガポールの「AAW」& 香港のオーディオブランド「SHOZY」がタッグを組み生まれたのがPOLAシリーズです。
POLA39はスムースな低域と拡張された高域により強化されたボーカルパフォーマンスが特徴です。
アニメ・ゲームミュージックに合うようチューニングされており、優れた女性ボーカルの表現力も併せ持ちます。
推奨楽曲から派手めで楽しいサウンドが予想されますが、フラット傾向でバランスの良い実直なサウンドがPOLA39の魅力です。
解像度は十分に少し丸みを帯びた優しい高域、適度な広さと軽快なパンチ力を持つ低域は、耳当たりや聴き心地の良さを生みます。
静電ドライバー×ダイナミックドライバーのハイブリッド型という珍しい構成ではありますが、万人にオススメできるPOLAシリーズを代表する名機です。
上記の音楽ジャンルの他、幅広くPOPミュージックを好む方に特にオススメのモデルです。
AAW×SHOZY コラボモデル
滑らかかつ繊細な表現力と空気感。
心に響くサウンドを実現。
シンガポールの「AAW」& 香港のオーディオブランド「SHOZY」がタッグを組み生まれたのがPOLAシリーズです。
POLAの魅力はそのスペックにあります。
2基の静電ドライバー、13mm大口径グラフェンダイナミックドライバーから成るハイブリッド構成で、数多の経験と優れた技術をもつAAWとSHOZYがタッグを組んだからこそできる特殊な構成です。
静電ドライバーの持ち味である滑らかかつ繊細で高解像度な高域に、大口径のダイナミックドライバーから出力されるパワフルで濃密な音の深みが組み合わさり、POLAにしか表現出来ない空気感を生み出しています。
このユニークな構成にこそ、POLAにしか作り出せないサウンドを実現しています。
音楽ジャンルは選ばず、分析的よりも音楽を深くゆったり楽しみたい方などにオススメのモデルです。
まとめ
ここまでAAWの魅力をお伝えしてまいりました。
コストパフォーマンスに優れた製品達をご紹介しましたが、実際に使用してみると、メーカーの製品開発に対するこだわりや注がれた熱量を感じ取ることが出来ます。
近年では、その技術力の高さに注目した他のオーディオメーカーとのコラボ製品なども数々開発されています。
ただ “安い” だけには収まらない、AAWならではの魅力が詰まった製品達をぜひ一度お試しください!
それではまた「第5回」の紹介ブログでお会いしましょう!
以上、e☆イヤホン海外事業部スタッフの すずき がお送りしました!
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