どもっ!!e☆イヤホン 広報のたっくんです!
STAX本社工場視察記事はまだまだ続きます!
その前に、前回の記事はコチラ↓
では、Vol.2いってみよう!
ドライバーの組み立て部門。
前回はSR-009のドライバーの組み立ての様子をご紹介しましたが、ここでSTAXヘッドホンのドライバー全てが製造されています。
この半透明の薄い膜の様なモノが振動膜です!
反対側が透けて見えるほどに薄く作られています。この振動膜の薄さが繊細な表現力の秘密です。
他にも…
SRS-002のドライバーも組み立てされています。
作業内容はヘッドホンとほとんど同じですが、より小さなドライバーとなり、より細かい作業が求められます。
こうして組み上げられたドライバーは一つ一つ動作の検証が行われます。
この工程は、組み上げ時の不具合を見つけるセクションです。
電気を流してチェックをしますが、作業の途中でゴミが入っていると音が鳴らないとのこと。
湿度が50%を超えると、動作に問題が発生するので、このクリーンルームは年中50%以下になる様に調整しているそうです。
通電チェックを終えると、今度は奥の部屋に運ばれます。
この部屋では、振動膜の張力が均一になっているかを測定します。
1000Vまでの電気を流し、振動膜を徐々に強く動かしていきます。
張力が均一になっていれば、ユニットそれぞれが既定の数値になりますが、張力が均一になっていないと、既定の数値にならないとの事です。
ここで使用している機材は、全てSTAX独自のもので、モデルに合わせて使用する機材を変えて測定をします。
この機械にかける事で、ユニットごとの特性が分かるのそうです。
この工程を終えると、ユニットのマッチングが行われ、左右のドライバーの組み合わせを決めます。
ユニットのマッチングが終わると、ドライバーユニットはエージングにかけられます。
蓋を開けると…
ずらりとドライバーユニットが並べられています。
ここで10日程エージングが行われています。
もちろんエージング用の機材もSTAX製です。
取材日にちょうど10日が経過したユニットが並べられていました!
こうしてエージングが終わると、ヘッドホンに組み込みが行われます。
ドライバーの製造が終わると、いよいよヘッドホンを組み立てます。
組み込みが終わり、ずらりと並ぶヘッドホン達。
組み込んだ後もここで10日程鳴らし込みが行われます。
よく見ると…
このヘッドホンラックに端子が刺せる様になっていて、大量のヘッドホンを一度にエージングすることが出来ます!
ちなみにエージングに使っているのはFMラジオから流れている曲で、幅広いジャンルの曲に合う様にしているとの事でした!
ラックには見た事のないヘッドホンが…
海外向けモデルのSR-007mk2
日本ではシルバーのSR-007Aが販売されていますが、ブラックもかっこいいですね!
日本でも販売してほしいですね!
さらに…
アンプももちろん動作確認!
アンプも通電チェックのため数日間電源を入れた状態で、動作に不具合が無いかチェックを受けて出荷されます。
アンプが山積みに…!
こうして全ての動作チェックをクリアすると、パッキングが行われます!
各国の代理店に向けて、出荷を待ちます。
STAXのヘッドホンの製造の工程はこれで全てです!
STAXの本社工場を見させて頂きましたが、中でもSTAXのこだわりを感じたのは修理部門です。
ここで、全てのSTAX製品の修理が行われています。
熟練のスタッフの手によって、不具合のある個所を特定し、その場で修理を行います。
20年前の製品の修理用のパーツまで!
普通のメーカーであれば、法定の約6年間は修理のためにパーツを保管し、以降は修理用のパーツを持たない事がほとんどですが、STAXではほとんどの製品の修理用のパーツを長期に渡り保管し修理対応を可能にしています。
設計図を基にアンプの修理をされていますね!
先程のヘッドホンラックには…
故障してお客様から届けられたヘッドホンにも、エージングがされています。
修理が終わって、お客様の手元に届いた段階で、完璧な状態で動作する様にエージングがされています。
こうした細かな所にSTAXのこだわりを感じますね。
という事で2回に渡り、STAXの本社工場視察をご紹介しました!
これまで様々なブランドの工場を視察してきましたが、国内での視察は意外にも少なく、とても貴重な経験となりました!
これまで視察したブランドのレポートはコチラ
⇒ 海外視察・メーカー本社 実際にいってみたレポート記事まとめ
STAXの皆様、お忙しい中ありがとうございました!
以上たっくんでした!
イヤホン・ヘッドホン専門店「e☆イヤホン」社長のたっくんこと岡田卓也です。
元々イヤホンが趣味で、e☆イヤホンのお客の一人でしたが、2010年にe☆イヤホンにアルバイト入社し、早いもので十数年。気が付いたら社長として働くことに。
社長になる前は、TBS『マツコの知らない世界』に3回出演するなど、主に広報などPR関連の仕事をしていました。
カスタムIEM「VISIONEARS ELYSIUM」と、モニターヘッドホン「AUDEZE LCD-XC 2021」がお気に入りです。