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どうもWEBチームのリョウです。

 

最近暖かくなってきたので軽い運動を兼ねて秋葉原駅から新宿まで歩いて帰ることがあるのですが、先日その途中にある千鳥ヶ淵緑道で夜桜を楽しんできました。

やっぱお花見っていいですね。

 

というところで本題です。今回のテーマはこちら!

ath_dsr

 

今回も頂いたリクエストの中からテーマを決めさせていただきました。

 

audio-technica ATH-DSR7BTATH-DSR9BTといえば昨年2016年の11月末に登場したBluetoothヘッドホンですね。現時点では数少ない、aptX HDというBluetoothコーデック対応の機種になります。型番から見ても大体わかるとおり兄弟関係なこの2機種、価格にして3万円近い開きがあるわけですが、いったい何がどれだけ違うのか?どれだけ音がいいのか?今回、そんな気になるポイントを徹底比較!

 

 


そもそもaptX HDとは?

 

『aptXとかaptX HDとか最近聴くけど一体何のこと?それぞれの違いは?』という人のために簡単に説明させていただきます。

 

ワイヤレス製品を選ぶとき、多くの場合スペック表に『コーデック』という項目があると思います。Bluetoothによりワイヤレスで音声データを伝送するとき、データを圧縮するのですが、その際の圧縮型式のことをコーデックと呼びます。

 

現在主流となっているコーデックは『SBC』『AAC』『aptX』の3種類で、これに加え最近は『aptX HD』に対応した製品が出始めてきました。Bluetooth機器の利用の際には、プレイヤー側と再生機器が同じコーデックに対応している必要があります。

 

aptX HD対応のプレイヤーはまだ少なく、最近では『AK70』『AK300シリーズ』『GRANBEAT』などがいち早くaptX HDに対応しています。

 

簡単にそれぞれのコーデックの特徴を述べますと、

 

SBC

  • Bluetooth搭載機器なら必ず対応しているのでほとんどのワイヤレス製品が使える
  • 圧縮率が高く、ノイズが多い
  • 映像に対する遅延が多い

AAC

  • 主にiPhoneに対応している
  • 圧縮率はSBCと変わらないが、比較的音質がよい
  • 映像に対する遅延が少ない

aptX

  • 主にAndroid端末や一部のDAPに対応
  • SBCに比べ圧縮率が非常に低く、高音質
  • 映像に対する遅延が少ない

aptX HD

  • 主にAndroid端末や一部のDAPに対応
  • 48kHz/24bitの音声データを伝送可能
  • 映像に対する遅延が少ない

 

という感じですね。上記のとおりaptX HDとは、基本的なaptXの仕組みはそのままに圧縮性能を拡張し、最大『48kHz/24bit』というハイレゾ相当の音声データを伝送することのできる圧縮型式のことなのです。

 


スペック

 

 

というわけで簡単にaptX HDについて説明させていただいたところで今回の比較する2機種のスペックを見ていきましょう

 

 基本仕様
  ATH-DSR7BT  ATH-DSR9BT
型式

密閉型

ドライバーユニット  45mmダイナミック型
出力音圧レベル  100dB/mW  97dB/mW

有線時再生周波数帯域

 5~40,000 Hz  5~45,000Hz
インピーダンス  35Ω  38Ω
入力端子  Micro USB Type-B
連続再生時間 15時間
 Bluetooth仕様
対応コーデック  aptX HD/aptX/AAC/SBC
サンプリングレート 44.1kHz/48kHz
ビットレート 16bit/24bit
伝送帯域 20~20kHz

 

スペックだけを見比べてみると、そこまで大きな違いはないように思えますね。ドライバーユニットの大きさや連続再生時間も同じです。

ワイヤレス使用時の周波数帯域はDSR9BTのほうが少しだけ広いみたいですね。

 


機能

 

IMG_20170407_101852

 

画像はATH-DSR7BTですが、機能やボタンの配置はDSR9BTと変わりません。

 

順番に説明させていただくと、

①電源のオン/オフ

このスイッチをオンにすると接続するデバイス側でATH-DSR7BT/ATH-DSR9BTが認識されるので、そこで接続すればペアリング完了です。

多くのほかのワイヤレス機器と違い、電源を○秒以上押してペアリング待ちの状態する必要がないので非常にスピーディです。

 

②再生・停止/通話開始・通話終了

タッチセンサー式になっており、タップすることで楽曲の再生停止や通話がコントロールできます。

 

③音量上下/曲送り・曲戻し

スライダー式のボタンを上下させると音量の上下ができます。また、1秒以上スライダーを押しっぱなしにしていると曲送りと曲戻しの操作も可能です。

 

④Micro USB type-Bソケット

ヘッドホン本体の充電時や、パソコンなどへの有線接続時に使います。有線接続時には44.1kHz~96kHz/24bitまでの音源が再生可能です。

 

⑤NFC

画像では見えないのですが、左側のアジャスター部にNFCのマークがあります。NFCに対応したデバイスをお持ちであれば、ワンタッチでペアリング可能です。

 


音質

 

というわけでいよいよ聴いてみたいと思います。aptX HDの実力や如何に!

試聴環境は相変わらずGRANBEAT、イコライザー類・アップサンプリングはオフで聴いてみます。

 

ATH-DSR7BT

 

高音域
中音域
低音域
遮音性
解像感
装着感

一言で言うなら『高音寄り』ですね。かなりドライ目な感じでさらっとシャリシャリとした音に感じます。

 

非常に引き締まった音で、人によっては少し刺さるぐらいに感じるかもしれません。僕はかなり固めの高音が好きなので(あとイコライザーを多用するので)あまり気になりませんが、人によっては好みが分かれそうです。

 

音の濃密さや厚さで言うと少し物足りない感じはしますが、中高音のクリア感や見通しのよさはすばらしいです。ピアノや弦楽器などの細く繊細な音や、シンバルが叩かれる音などをかなりタイトにかっちり表現してくれます。その分、高音に関しては余韻やふくらみといった表現は少し苦手なように思います。一方で低音は、激しい主張こそないものの適度な音の太さと広がりがあり、高音とのバランスがうまく取れているように感じました。

 

音の分離感はかなり優秀で、左右からしっかり異なる音が聴こえてくるのはもちろん、ボーカル曲なんかを聴いてみると演奏の音とボーカルが混ざり合うことなく聴き分けることができます。また、演奏の音はわずかに引いたところから聴こえ、ボーカルが前に出てくるような印象を覚えます。

 

ボーカルをメインに聴きたい、あるいはモニタリングに使いたいといった人にオススメの機種です。

 

 

ATH-DSR9BT

 

高音域
中音域
低音域
遮音性
解像感
装着感

DSR7BTに比べてわかりやすく低音の量感が増しており、いわゆる『ドンシャリ』な音になっています。

 

DSR7BTの引き締まった透明感のある高音域に加え、厚みが増した低音が強く響いてかなりリスニングライクな音に仕上がっています。DSR7BTに比べるとボーカルはわずかに引き、代わりに楽器の音などがよく聴こえるようになったと感じます。DSR7BTではわからなかった生楽器の細かいニュアンスまで感じ取れるようになったのではないでしょうか。

 

基本的に極端に相性の悪い楽曲ジャンルなどはないとは思いますが、電子音がメインの曲よりも生楽器の曲の方が本領を発揮できるかと思います。ピアノやアコースティックギター、ハーモニカなどの音との相性が非常によく、楽器の音はもちろんのこと、音と音の間の静寂やそれを含んだ「演奏している空間そのもの」まで感じることができるヘッドホンです。

 

aptXでも十分にハイクオリティに思えていましたが、このaptX HDで同じ曲を聴いてみるとやはり解像度が格段に違います。一度聴いていただければ、音の粒立ちの細やかさ、繊細さなど、今までのワイヤレスの枠に収まらないものだと感じていただけるはずです。

 

再生性能の高さは現時点でのワイヤレスヘッドホンの中では最高峰のクオリティで、長く使える1台だと思います。

 


というわけで今回は最先端のワイヤレスヘッドホン2機種を比較してみました。

それぞれの特徴や魅力は伝わったでしょうか?

是非一度お手にとってみてください。

 

WEBチームのリョウがお送りしました。

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