ポタフェス 2025夏 秋葉原の会場にて行われたトークイベントのレポートです! 


hamachan

イヤホン・ヘッドホン専門店『e☆イヤホン』のはまちゃんです!!

 

 

ソニー「WH-1000XM6」トークイベント

【#ポタフェス 2025夏 秋葉原】設計者4名に訊く!ソニー「WH-1000XM6」トークイベント開催決定!

 

 

 

WH-1000XM6 についてはこちら!

SONY(ソニー)WH-1000XM6 情報まとめ【ブログ/動画/お得情報など】

SONY(ソニー)WH-1000XM6 情報まとめ【ブログ/動画/お得情報など】

 

https://www.e-earphone.jp/blogs/feature/wh-1000xm6_matome/

 

 

 

開発メンバーのご紹介

 

鷹村さん 音響設計担当

鷹村さん 音響設計担当

鷹村さん 音響設計担当

 

 

勝山さん ノイズキャンセリング設計担当

勝山さんノイズキャンセリング設計担当

勝山さんノイズキャンセリング設計担当

 

 

 

山嶋さん 360 Upmix for Cinema開発担当

山嶋さん 360 Upmix for Cinema開発担当

山嶋さん 360 Upmix for Cinema開発担当

 

 

鮫島さん メカ設計担当

鮫島さん メカ設計担当

鮫島さん メカ設計担当

 

 

サウンドエンジニアとの共創について

 

—まずは、WH-1000XM6 の注目のワード「サウンドエンジニアとの共創」について教えてください!

今回、WH-1000XM6ではNYのSterling Sound、Battery Studios、SFのCoast Masteringという3つのマスタリングスタジオを訪問し、共同で音質チューニングを実施させて頂きました。

 

■STERLING SOUND

https://sterling-sound.com/

 

■Battery Studios

https://www.batterystudios.com/

 

■Coast Mastering

https://www.coastmastering.com/

 

 

そのうちの一つであるBattery Studiosとは過去十数年つながりがあり、スタジオでの音の体験であったり、エンジニアの意見を参考にソニーのヘッドホンのあるべき音の方向性を模索してきました。

 

そしてそこでは、様々なジャンルの音楽の魅力を引き出せる音とは何か?であったり、アーティストが聞いて欲しい音、意図する音を届けられる「再現性」が重要という事を学ばせて頂きました。

 

レコーディングやミキシングではなく、なぜマスタリングスタジオなのか?という部分について改めて説明させて頂きますと、マスタリングというのは、音楽制作の最終工程でミックスされた音源の音質や音量を調整し、最終的に楽曲を流通させるために最適化をする作業です。

 

そのエンジニアは音楽としての音質を最終的に調整する方なので、アーティストやクリエイターが“こう聴かせたい”と意図する音をよく理解されています。彼らの知見を取り入れることで、ソニーが目指す理想の音質体験に、より近づくことが出来ると考えました。

 

今回M6では、更に一歩踏み込んで、ソニー外部の著名なスタジオ/エンジニアの方々とも共同でチューニングを行いました。それにより、我々の目指す「どんな音源、ジャンルにおいてもアーティストの意図した音を届けられる音質」をより高いレベルで実現することが出来たと考えております。

 

 

 

音質の向上の土台について

実際のドライバーユニットをお持ち込みいただきました

実際のドライバーユニットをお持ち込みいただきました

 

—次は、エンジニアとの共創とは別に、音質における向上の土台について教えて下さい!

 

一つはドライバーユニットの進化です。

基本的な構造は前世代のWH-1000XM5を踏襲し、やわらかいエッジ部と軽くて剛性の高いドーム、という二つの素材を組み合わせたものを使用しておりますが、今回M6では、更にボイスコイル部のボビンという部品に孔を開けることで、ドライバーユニット内部の空気の流れを調整して中高域の再現性を高め、またドーム部の剛性をより高めることで、高域の再現性が向上しております。

 

二つ目は、高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3への先読みノイズシェーパーの導入です。

こちらはD/A変換技術の一種ですが、最適な量子化ノイズを先読み計算して最適な処理をする「先読み型ノイズシェーパー」を新規に開発しました。この技術により、急峻な音の立ち上がりに対する応答性を改善し、迫力ある低音のエネルギー感やクリアなスピード感のある音質を実現しました。これらの技術的updateにより、共創チューニングによる「アーティストの意図した音の再現性」をより高レベルで実現出来ております。

 

 

 

 

世界最高クラスノイズキャンセリングについて

 

—まず、前機種 WH-1000XM5からの進化点についての解説をお願いいたします!

進化したポイントは大きく分けて3つあります。まず、”12個のマイクを活用したマルチノイズセンサーテクノロジー”です。

 

前機種から筐体内外に2個ずつマイクを追加し、左右合わせて合計12個のマイクを搭載しています。このうち、8個のフィードフォワードマイクは周囲の環境音を、4個のフィードバックマイクは耳付近の音を拾う役割を担っています。

 

この構成により、収音精度が大幅に向上し、より精度の高いキャンセル波を出力することが可能になりました。 

 

次に、”高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3″です。このプロセッサーは、従来のQN1と比較して7倍以上の処理速度を実現しています。

 

 

—マイクの数も大きく増設して、プロセッサの処理能力は7倍以上!これは大きな変化ですね!

12個のマイク信号をリアルタイムで解析し、高精度なキャンセル波を生成するためには膨大な処理能力が必要ですが、QN3がその役割を果たしています。この成果は、研究開発、半導体設計、商品設計の3部門が協力して生み出したものです。 

 

 


 
さらに、WH-1000XM6では、”アダプティブNCオプティマイザー”という新機能を搭載しています。この機能は、周囲の音や装着状態をリアルタイムで解析し、ノイズキャンセリング性能を最適化します。

 

環境音や気圧の変化、さらにはメガネや帽子を着用した状態でもキャンセル性能が向上しており、様々なシーンでより深く音楽に没入できるようになりました。

 

—マイクを増やすことで、どんな風にメリットがあるのでしょうか?

 

今回、WH-1000XM5よりも外側のマイクを増やすことで、様々な方向から到来するノイズの収音精度を向上しました。また、内側のマイクを増やすことで、より鼓膜に近い音を取得できるようになりました。これらにより、眼鏡や髪の毛によるノイズの漏れ込み、耳の形状や装着位置の個人差にも適応することができています。このマイク位置の最適化を図るため、コンピュータシミュレーションを駆使し、様々なパラメータの中から選ばれた場所が現在の商品となっております。

 

 

 

 

360 Upmix for Cinemaについて

 

—まずは新機能、360Upmix for Cinema について、どんな機能なのでしょうか?

360Upmix for Cinemaのモードで聴くと、どこでもそこがまるで映画館になる」という機能です。つまり自分が映画館で聞いている音を再現できるということです。

 

映画コンテンツをスマホやタブレットで見ながらヘッドホンで音を聞く場合って、これまでだとどうしても音は左右だけでペタッとして、本来のシネマ音響体験は味わえませんでしたが、この機能を使うと、映画館で前方にあるスクリーンから音が面でこう伝わってくる感じと、迫力のある低音、それから映画館の独特の響きを感じられるんです。

 

これはSound Connectアプリでリスニングモードを シネマ というモードにすると使えます。おすすめは映画、ドラマやアニメなどプロが制作した映像コンテンツを見るとき、ぜひ使ってください。例えば鬼滅の刃のアニメ版をみていても、劇場版を映画館で見てるみたいに感じられますよ!

 

 

 

—どんな方法で映画館のような聴き心地にしているんでしょうか?

 

まずヘッドホンに来る音は左右2chの音しかないので、それを私が独自に開発したアップミックス技術で前、左右、後ろや上といった立体音響信号に分離します。そこから映画館特有の響き作るために、音の反射の量や質だけではなく立体的に反射が伝わる方向まで再現するんですね。でさらにソニーの得意な頭部伝達関数も使います。そうすることで、音が映画館のような距離を持って伝わってくる信号を作ります。

 

またそれらの立体化処理だけじゃなくて、低域の迫力を増強する処理や、小さな声のセリフなどを聴きとりやすくする処理も行って、やっと皆さんが普段映画館で感じている音の感覚を再現しました。一言で言うならば、こだわりの技術の塊でできてます。(笑)

 

 

 

装着性デザイン設計について

 

—製品本体、めちゃめちゃスタイリッシュでいい感じです!ヘッドホンのデザインについて教えてください!

 

基本的な考え方はM5で大きく変化し好評を得ている中で、基本的にはドラスティックな変化ではなく、「進化」をコンセプトに、大きくUSABILITYQUALITY 2つのテーマをもとにデザインを進めました

 

M5はM4から非常に大きくジャンプし、デザインの進化はでき、完成度も非常に高く好評をいただいていますが、色々ユーザーさんからも声を拾っています。それをベースにテーマを決め、今回のモデルチェンジに合わせ基本設計からデザインを見直しました

 

 

 

—注目のポイントはどこでしょうか?

 
一つはヘッドバンドの部分、クッションのあたりや装着性。それと今回採用した折り畳み構造、ここにはあえてヒンジを体裁部品としてデザインのポイントとしてM5からの進化の特徴となっています。

 

もう一つは使い勝手です、M5では極力ディテールをそぎ落としミニマイズしたこともあるのですが、今回はそのミニマルなデザイン表現はそそのままに直感的なユーザビリティに気を使い、前後の描け間違いや、基本的なボタン操作の向上などに配慮しました。もう一つ大きな点ではマグネットロックによって簡単に開閉できるケースとしました。

 

 


 

製品に対する熱い想いをお伺いできる貴重な機会でした!

 

e☆イヤホンの WH-1000XM6 動画レビューはこちら!

 

 

 

以上!

はまちゃんがご案内いたしましたー!

※記事中の商品価格・情報は掲載当時のものです。

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