この記事では、イヤホンヘッドホンの専門店であるe☆イヤホンの過去10年の売上ランキングと、10年間の売上推移から見る、ポータブルオーディオのトレンド推移について解説していきます。

 

  1. 2010年から2021年までの売上金額ランキング
  2. 2010年から2021年までの売上個数ランキング
  3. カテゴリ―毎の売上推移
 

2022年最新のランキングはこちら↓

 

2010年から2021年までの売上金額ランキング

1位 SONY(ソニー)WF-1000XM3

2019年07月13日 発売

 

SONYの完全ワイヤレスイヤホンの最上位機種2世代目です。2世代目なのに「M3」なの?と当時も話題になりましたが、これの少し前に発売したヘッドホン 「WH-1000XM3」に用いられた技術を生かしている、という意味で、ヘッドホンモデルと同じ「M3」を冠したというエピソードが印象的です。

 

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2位 SONY(ソニー)WF-1000XM4

2021年06月25日 発売

 

1位のWF-1000XM3の後継機として登場しました。M3と比べてかなり小型化され、耳にピッタリと収まる形状に大きく変更されたのが印象的でした。当時ではまだほとんど対応機種の無かったハイレゾワイヤレスに対応していたり、そのノイズキャンセリング性能の高さから2022年11月現在でも大人気のイヤホンです。

 

3位 SONY(ソニー)WH-1000XM4

2020年09月04日 発売

 

初代から人気のSONYノイズキャンセリングワイヤレスヘッドホン「1000xシリーズ」の4世代目。このヘッドホンで初めて搭載された、声を発するだけで周りの音が聴けるモードに切り替わる「スピーク・トゥ・チャット」など、スマートな機能の進化が印象的です。

 

 

4位 SHURE(シュア)SE215SPE

2012年11月 発売

 

プロアーティストが使用するマイクなどでも有名なSHUREが手掛けた、モニターイヤホンシリーズのエントリーモデルです。このSPEは通常モデルの低音を強化したり、プロ向けに約162cmと長めにしてあったケーブルを、約116cmに変更するなど、全体的に一般消費者向けに仕様を変更したモデルです。2022年9月30日に新色のパープルが発売されるなど、今なお人気の定番イヤホンと言えるでしょう。

 

 

5位 Ultimate Ears (アルティメットイヤーズ) UE900s

2014年05月09日 発売

 

「テンプロ」と呼ばれ愛された「Triplefi 10 pro」という伝説のイヤホンの後継機の「UE900」のそのまた後継機です。UE900の低域をさらに強化したモデルで、前身の2機種同様、多くのポータブルオーディオファンを虜にしました。

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6位 Campfire Audio (キャンプファイヤーオーディオ) ANDROMEDA 

2016年06月18日 発売

 

Campfire Audioを一躍有名にした伝説のイヤホンと言っても過言ではないでしょう。当時の新フラッグシップとして登場したイヤホンで、同社が得意とする硬質なキャラクターと、その解像度の高さ、独特な高域の表現、デザイン性など様々な点から話題を呼び、その後もマイナーチェンジや後継機、限定モデルが多数販売されることになりました。

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7位 SONY(ソニー)MDR-CD900ST

1989年 発売

 

ソニーと、ソニー・ミュージックスタジオが共同開発した完全プロフェッショナル仕様のモニターヘッドホンです。

元々は、CBS・ソニー信濃町スタジオ(現:ソニー・ミュージックスタジオ)で使用することを目的として開発されたMDR-CD900STが、スタジオユースの業務用として販売するに至り、数多くのレコーディングスタジオで愛用されています。

またスタジオ関係者のみならずアーティストからも絶大な信頼を得て、TV・ラジオ・雑誌等でも数多く取り上げられ、その結果、一般の方からの購入希望が殺到し、その要望に応えるべく1995年より消費者向けに販売も開始、現在に至ります。

ちなみに、なんと! MDR-CD900STの生みの親! 投野耕治氏にe☆イヤホンがインタビューをさせていただいたことがあります!

 

その際の記事はこちら

 

 

8位 SONY(ソニー)WH-1000XM3

2018年10月06日 発売

 

ソニー独自開発の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」というチップが初めて搭載された製品です。このチップは後のM4,M5や完全ワイヤレスイヤホンモデルのWF-1000XM4にも搭載されることになる、ブレイクスルー的な存在でした。実際に前作のM2と比較してみても、音質・ノイズキャンセリングの精度共にかなり向上したと体感した方が多いのではないでしょうか。

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9位 SHURE(シュア)SE535LTD-J

2011年10月28日 発売

 

個人的には「あ、そっち!?」と驚きました。というのも、SE535LTD-Jは、通常モデルSE535のサウンドを変更したマイナーチェンジモデルなんですよね。通常モデルががっつり低域強めのパンチのあるサウンドであるのに比べて、SE535LTD-Jはギラっと解像度重視のサウンドです。

 

また、某彗星の方専用っぽい真っ赤なカラーも人気の理由かもしれませんね。こちらも、マイナーチェンジはしつつも、現在も販売されているロングセラー商品です。

 

 

10位 SHURE(シュア)SE846

2013年 発売

 

2006年にSE530が発売してから長く人気を獲得してきたSHURE SEシリーズ待望のフラッグシップモデルです。このイヤホンの音を聴いてポータブルオーディオ沼にはまっていった方も多いのではないでしょうか。私も大好きです。

 

つい先日の2022年09月30日には、フィルターの種類が追加された第2世代モデルが発売されるなど、今なお人気のイヤホンです。

 

 

2012年から2021年までの売上個数ランキング

1位 TaoTronics (タオトロニクス)TT-BH07

2015年11月19日 発売

 

ワイヤレスイヤホンってお高いんでしょう? という常識を打ち破ったイヤホンです。当時はまだまだ高価だったワイヤレスイヤホンの世界に、3000円を切る価格で突然現れ、今までオーディオやイヤホンに興味の無かった方にも広く人気がありました。その価格からは想像の付かないサウンドのクオリティも話題になりました。

 

 

2位 SHURE(シュア)SE215SPE

2012年11月 発売

 

金額順位4位にランクインしたSE215SPEが、数量でも2位でランクイン!

 

プロアーティストが使用するマイクなどでも有名なSHUREが手掛けたモニターイヤホンシリーズのエントリーモデルです。このSPEはつ以上モデルの低音を強化したり、プロ向けに約162cmと長めにしてあったケーブルを、約116cmに変更するなど、全体的に一般消費者向けに使用を変更したモデルです。2022年9月30日に新色のパープルが発売されるなど、今なお人気の定番イヤホンと言えるでしょう。

 

 

3位 PHILIPS(フィリップス)SHE9710

2013年09月01日 発売

 

「キューナナ」という愛称を聴いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

 

前作のSHE9700に続き、このSHE9710や、さらにその後継のSHE9720、ハイレゾ対応した9730など、「キューナナ」の血統は受け継がれていきました。

 

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4位 SONY(ソニー)WF-1000XM3

2019年07月13日 発売

 

SONYの完全ワイヤレスイヤホンの最上位機種2世代目です。2世代目なのに「M3」なの?と当時も話題になりましたが、これの少し前に発売したヘッドホン「WH-1000XM3」に用いられた技術を生かしている、という意味で、ヘッドホンモデルと同じ「M3」を冠したというエピソードが印象的です。

 

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5位 NOBUNAGA Labs(ノブナガラボ) DRY KEEPER MINI

2014月12月18日

 

え、乾燥剤!? いやいや、これも立派なe☆イヤホンで販売している商品です。湿気に弱いオーディオ機器を守ってくれる便利アイテムがランクイン。長い間愛される消耗品なので、ずーっと売れ続けているんですねぇ。

 

6位 KINERA(キネラ) Bd005E [1BA+1Dynamic Hybrid Earphone/MMCX/e☆イヤホンモデル]

2017年04月28日 発売

 

KINERAというブランド名を、このイヤホンで初めて目にされた方も多いことでしょう。まだまだ高級なイヤホンの専売特許的イメージがあったリケーブルに対応し、これまた高級なイメージのBA×ダイナミックのハイブリッドドライバーを搭載しつつ、4000円以下の価格に抑えてきたことで人気が出ました。

 

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7位 SONY(ソニー)MDR-CD900ST

1989年 発売

 

金額も数量もランクイン!

ソニーと、ソニー・ミュー ジックスタジオが共同開発した完全プロフェッショナル仕様のモニターヘッドホンです。

元々は、CBS・ソニー信濃町スタジオ(現:ソニー・ミュージックスタジオ)で使用することを目的として開発されたMDR-CD900STが、スタジオユースの業務用として販売するに至り、数多くのレコーディングスタジオで愛用されています。

またスタジオ関係者のみならずアーティストからも絶大な信頼を得て、TV・ラジオ・雑誌等でも数多く取り上げられ、その結果、一般の方からの購入希望が殺到し、その要望に応えるべく1995年より消費者向けに販売も開始、現在に至ります。

ちなみに、なんと! MDR-CD900STの生みの親! 投野耕治氏にe☆イヤホンがインタビューをさせていただいたことがあります!

 

その際の記事はこちら

 

8位 SONY(ソニー)WF-1000XM4

2021年06月25日 発売

 

金額2位に続き、数量も8位にランクイン!

WF-1000XM3の後継機として登場しました。M3と比べてかなり小型化され、耳にピッタリと収まる形状に大きく変更されたのが印象的でした。当時ではまだほとんど対応機種の無かったハイレゾワイヤレスに対応していたり、そのノイズキャンセリング性能の高さから2022年11月現在でも大人気のイヤホンです。

 

 

9位 final(ファイナル)E3000

2017年05月18日 発売

 

当時、音質重視でイヤーピースの無いイヤホンPiano Forte Xなど、高級かつ独自路線のイメージも強かったfinalから、低価格のモデルが発売されたとあってとても話題になりました。期待通り、その音質は上位機種譲りで、同価格帯と比較して引けを取らないサウンドが人気を博しました。

 

 

10位 ALPEX(アルペックス) Hi-Unit HSE-A1000PN ガンメタ (ピエール中野モデル)

2020年 03月31日 発売

 

凛として時雨 ドラムス担当であり、e☆イヤホンアンバサダーでもある、ピエール中野氏監修の有線イヤホン、通称「有線ピヤホン1」です。1000円台とは思えないサウンドクオリティで、大人気です。その後も有線ピヤホン2、有線ピヤホン3と上位機種も展開していて、どれも販売好調です。

 

 

 

 

カテゴリ―毎の売上推移

イヤホンの売上推移

 

日々お客様と接している中で、体感としては完全ワイヤレスイヤホンが伸びているなぁと感じることがありますが、実際に数字にしてみると如実ですね。2016年ころから、完全ワイヤレスイヤホンと呼ばれる製品が増え始め、Apple「AirPods Pro」や、SONY「WF-1000XM4」が発売した2019年ころから急激に売上が伸びていっているのが分かります。

 

左右一体型ワイヤレスイヤホンは、完全ワイヤレスイヤホンが伸びていくと共に売上が減少傾向にありましたが、コロナ禍での骨伝導イヤホンブームにより、2020年から2021年にかけて売上が伸びているのが分かります。

 

また、有線イヤホンはワイヤレスイヤホンの台頭によりだんだんと下火になってきてはいるものの、まだまだe☆イヤホンの売上を支えています。主に根強いマニアの方々や、プロの現場で使われるような製品、安価な製品などが人気です。

 

ヘッドホンの売上推移

 

ワイヤレスヘッドホンは、SONY「MDR-1000X」が発売された2016年に急激に成長し、その後コロナ禍以降の2020年、2021年に更にワイヤレスイヤホンと同じくコロナ禍の影響かワイヤレス、有線ともに大きく成長しています。 在宅需要はここにも影響していたのでしょうか。この頃の人気製品は、2019年 9月発売のSENNHEISER 「MOMENTUM 3 wireless」や、2020年09月発売のSONY 「WH-1000XM4」、2021年03月発売のag 「WHP01K」などがありました。

 

有線ヘッドホンは、リモートワークの急増による通話用ヘッドセットの需要、巣ごもり需要によるゲーミングヘッドセットの売上拡大が大きく影響していそうです。

 

アンプ・プレイヤーの売上推移

 

スマートフォンや音楽ストリーミングサービスの台頭により、2017年ころをピークに売上が減少傾向にありました。しかし、2019年にはプレイヤーが、2020年以降はアンプが増加傾向にあります。2019年のプレイヤー市場の変化としては、SONY「NW-ZX507」や、FiiO「M11」、Astell&Kern「A&ultima SP2000」など、音楽ストリーミングサービスに対応したプレイヤーがどんどん発売され、盛り上がっていました。

 

また、アンプの売れ行きをさらに詳しく見てみると、2020年以降の変化として、小型で持ち運びやすいモデルが人気になりました。主にスマートフォンで音楽ストリーミングサービスを高音質で聴きたいという需要にマッチしたようです。特に人気だったのは、安価でバランス接続に対応したFiiO「Q3」、iPhoneにさすだけで充電不要で使うことが出来るikko「Zerda ITM03」、端末とはBluetooth、イヤホンとは有線で繋げられるFiiO「BTR5」などです。

 

2020年から、据え置きアンプの売り上げが伸び続けていることが分かりました。こちらもコロナ禍の影響か、お家で過ごす時間が増え、お家時間をより充実させたいという思いで据え置きアンプや据え置きヘッドホンが注目を集めていったのかもしれません。また、ゲーム需要の増加により、ゲーミング用のアンプの売り上げも伸びているようです。

 


以上、e☆イヤホンの売上傾向から見るポータブルオーディオ市場のトレンドを分析してみました。一口にイヤホン・ヘッドホン、ポータブルオーディオと言っても、時期によってさまざまなトレンドを感じられました。

 

皆様も、ポータブルオーディオ業界の動向を逐一チェックしてみると、面白いかもしれませんよ。

 

以上、e☆イヤホンWEB本店 店長ケイティがお送りしました。