S-Logic “3”は伊達じゃない!新生Signatureシリーズを聴いてみた
イヤホン・ヘッドホン専門e☆イヤホンのかわちゃんです。
今回の記事では先日発表されたULTRASONEのSignatureシリーズ3機種を比較しながら紹介をしていきます。最新世代のテクノロジーを投入しより磨きかかった音質を実現したということで楽しみ!ではでは早速ご紹介していきましょう。
ULTRASONE Signature シリーズ
2021/10/08発売予定
Signature MASTER
Signature NATURAL
Signature PULSE
ULTRASONEについて
ULTRASONEは1991年設立のブランドでドイツに拠点を置く音響機器メーカーです。
主にヘッドホンが主力製品でコンセプトは「自然な臨場感をもつ音」を追求した製品開発を行っております。自国産ハンドメイドにこだわっていて、今回ご紹介させていただく3つのヘッドホンもすべてドイツ製。熟練した職人が一つずつ丁寧に組み立てを行っているとのこと。
個人的なメーカーのイメージとしては硬質で派手めな音作りに加え独特な音の広がりがクセになる音作りが特徴と言ったところ。
どちらかと言うと個性的な音質が特徴で、ユニークな音質を実現するために様々な特許技術を採用しています。特に独特な音場を実現する独自技術のS-Logicは有名ですよね。価格帯はお高めで高級機に特化した印象。特にフラグシップシリーズのEditionシリーズは50万円近いプレミアムな製品もあります。
3機種の特徴について
Sigunatureシリーズについて簡単にご紹介すると、現場等のヘビーユーザーを想定した質実剛健なデザインと快適な装着感を融合しプロユースにも高い信頼性で応えるシリーズです。高級できらびやかなデザインのEditionシリーズとは異なりガッチリとした見た目がまたかっこいいですね。
Signature MASTER
最上位機種のSignature MASTERは高品質でスタジオマスタリングにも最適なリファレンスモデル「Signature PRO」の後継モデルとして開発されました。
ドライバーはEditionシリーズ直系の40mmのチタンプレイテッド・マイラードライバーを搭載しています。音響的に完璧な空間に設置された高品質なスタジオモニタースピーカーのような音質を実現しています。S-Logicの技術を大幅に強化したS-Logic 3テクノロジーにより、再生時のディテールや明瞭感を損なうことなく、耳への負担を軽減し、グレードアップした空間表現を実現します。
組み立ては自社工場の職人が丁寧に組み立てており張り地にはシープスキンレザーを採用その名の通り「マスタークラス」のリファレンスサウンドを提供するプレミアムヘッドホンです。
Signature NATURAL
Signature NATURALはプロフェッショナルが求める品質を全て備えているリファレンスヘッドホンです。ハウジング構造は上位モデルを踏襲しておりドライバーは40mmのチタンプレイテッド・マイラードライバーを搭載。
こちらにもS-Logic 3が搭載されていてタイトな低域、透明感のある中域、明快な高域が特徴。こちらの張り地には上質な装着感と耐久性を両立させたプロテインレザーを採用しています。
Signature PULSE
Signature PULSEはプロのDJが求めるクリアでパワフルなサウンドとタフネスを実現したDJヘッドホンです。
ドライバは名機「Signature DJ」と同様に50mmのマイラードライバーを搭載。
コチラにもS-Logic 3が搭載されていてクラブミュージックなどにも最適な重低音を歪みなくパワフルに再生します。
張り地はSignature NATURALと同様プロテインレザーを採用しています。
しっかりとした装着感と遮音性は制作現場にも最適
手にとったとき3機種共通して思うのがかなりガッチリとした作りが特徴。ウルトラゾーンの伝統なデザインでゴツっとした感じがかっこいいですね。
このようにコンパクトに折り畳めるのが特徴です。昔のウルトラゾーンのヘッドホンと違ってヘッドバンドのクッションがかなり肉厚なので長時間装着しててもかなり快適でした。
シープスキンのMASTERのはしっとりとした触り心地、NATURALとPULSEに採用しているプロテインレザーはさらりとした触り心地が特徴です。
装着感はややキツめ。側圧が強くイヤーパッドとの密閉度が高いです。モニターヘッドホンによくあるような装着感ですね。密閉度が高いおかげか遮音性はヘッドホンの中ではかなり高めで、周りの騒音が気になる外や現場等で使う際もピッタリだと思います。
ハウジングの深さ浅めで僕、耳が結構横に出っ張ってるんですけど少し当たって気になりました。
独特の音の広がりとキレが特徴な音質
さっそく新しいULTRASONE Signatureシリーズを試聴してみました。
3機種に共通する特徴がやや固めでキレのある音と耳元でグイグイと鳴っているような距離感です。ULTRASONE好きな方は納得できる音質。
前の世代のヘッドホンと比べると音のクリアさに磨きがかかり、透明感のある表現が楽しめますよ!
音の広がりもかなり良くなりました。前世代よりより広く、そしてより自然な音の広がり、前方にパパ-っと広がるような独特な展開でした。
低域は押しが強くグイグイと迫るような低域、中高域はキラキラしていてやや派手めな音作りが特徴。どちらかと言うと短時間集中して聴き込みたくなるような音質。
あとゾネホン刺さりやすい印象あったけどこの3機種は聴きやすい高域をしています。くっきりしてるのにね。
Signature PULSEの音質
DJ向けのモデルなだけ合ってドンシャリバランスです。迫力のある低域が楽しめるとはいえDJ向けヘッドホンの中では量感は控えめ。
Sigunature DXPにかなり近いバランスですが、PULSEの方がより低いレンジからぐっと湧き上がるようなベースが楽しめます。また中高域の輪郭もクリアにになっていてしっかりとした分離感が特徴になっています。
4つ打ちのクラブミュージックやテクノとの相性が抜群!バスドラのキック感にキレがありノリよく聴かせてくれました。
高域もキレがアリズバッと立ち上がるスピーディな高域。どんな楽曲も明るく楽しく聞けてしまうような感覚でした。
まるちゃんレビュー
各帯域の輪郭がとてもくっきりしている。音の粒立ちがとても良い。
激しめのバンドサウンドを聴いても音が邪魔しあったり、しゃりついてる感じやこもっている感じはなく
一音一音がとても音が聴き取りやすいです。高域ははっきりとして、低音はキレが良いです。
クリアでパワフルな音というキャッチコピーが納得できるほどに、音がどこで鳴ってるかもわかるくらいに
クリアではっきりした音が何を聴いてても気持ちいい感覚にしてくれます。
どれだけ激しい低音や重めなものも歪まずダイナミックに聴けるので、いろんな低音を聴いてみたいという気持ちになりました。
鋭い高音とタイトな低音はULTRASONEらしさを感じました。
Signature NATURALの音質
今回ご紹介する3機種の中では一番クセが少ない音質に感じます。機種の名前の通りナチュラルな音質が特徴。
PULSEやMASTERのようなグッっと押し出されるような低音域が控えめ。クリアな中高域が楽しめるようなバランスかと思います。
一方で音のエッジは適度に柔らかくそこはエッジの立っていたSIGNATURE STUDIOとは異なる味付けですね。オススメな組み合わせはあまり味付けしない再生機器です。
広くのびのびと音が広がりますが音にかなり存在感があり、ウルトラゾーンの考えるモニターサウンドや!と納得できるクォリティ。
キビキビとしたレスポンスの良さとナチュラルな表現がうまく両立した高い完成度の音作りかと思いました。
まるちゃんレビュー
このシリーズの中で、一瞬でわかるボーカルの艶やかさで、歌がじわっとしみ込んでくるような耳に残るずっと聴いていたくなる音質だなと思いました。
NATURALという名にふさわしいほどに落ちついた、なめらかな音質で中音域寄りなサウンドに感じました。
鋭くなく明るめの高音、主張しすぎないタイトな低音、そして立体的なくっきりとした透明感のある中音域ですし、
ボーカルがとにかく綺麗すぎて、歌ものが好きな人にはたまらないかと思います。
でもあくまでモニターヘッドホンと思わせてくれる音の聴こえやすさと色付けしすぎていないナチュラルなサウンドがめちゃくちゃ良いですね。
Signature MASTERの音質
3機種の中で一番サウンドステージとサウンドステージが広くのびのびと余裕のある鳴らし方が特徴。音の広がりかたがとってもいいです。
音との距離感がかなり耳元で鳴っているような感覚。メーカーらしい、キレのなかに適度なエディションシリーズのようなツヤ感を感じられる気品が感じられULTRASONEの考えるいい音ってまさにこういうことだなと納得の音質でした。
空気感の表現は3機種の中で一番上手、どんな楽曲とも合いますよ。
低域はPULSEとNATURALのちょうど中間のような量感。低域の押し出し感は強めで存在感があります。
細かい表現も得意で音源が持ってる粗などがしっかりと出る印象です。DAPとの組み合わせでかなり音質が変わるヘッドホン。
オススメの組み合わせはHugo2で音の生々しさとしっかりとした解像感が楽しめ、ヘッドホンの良さをしっかりと引き出してくれました。
まるちゃんレビュー
このシリーズの中で一番音場が広く空気感もとても感じられます。
細かい音までしっかり聴くことができ、全体域が綺麗に聴こえます。
NATURALがさらに解像度が上がった感じで、音質傾向はフラットめで、低音は必要以上に出ていない感じで、ボーカルは少し近めに感じました。
どこか突出しているところがなく、満遍なく聴き取りやすいので、モニターヘッドホンとして十分に活用ができそうです。音場が広く、高音も低音も輪郭がはっきりしていて、その音楽にどっぷり没入ができるのでリスニングとしても楽しめそうです。
とにかく何時間でもつけて聴いていられるような音の良さで感動しました。
充実した付属品
パッケージはこんな感じでかなりシンプルです。
キャリングケースが付属します。かなりしっかりとした高級感のあるケースです。
新生Signatureシリーズの付属品は3機種ごと異なっています。製品ごとに付属するアクセサリーを紹介していきます。
Signature MASTERの付属品
1.2m 着脱式ストレートケーブル 3.5mm L字プラグ
3m 着脱式ストレートケーブル 6.3mm プラグ
1.2m リモコンマイク付きケーブル 3.5mm/4 極プラグ
イヤーパッド(プロテインレザー)※標準装着はシープスキンレザー
Signature NATURALの付属品
1.2m 着脱式ストレートケーブル 3.5mm プラグ
3m 着脱式カールケーブル 6.3mm プラグ
1.2m リモコンマイク付きケーブル 3.5mm/4 極プラグ
イヤーパッド(プロテインレザー)
Signature PULSEの付属品
1.2m 着脱式ストレートケーブル 3.5mm プラグ
3m 着脱式カールケーブル 6.3mm プラグ
S-Logic技術について
ウルトラゾーンは多数の独自技術を投入しているのが特徴。その中でも独特な音場感の要因にもなってる技術がS-Logicです。
まず一般的なヘッドホンは鼓膜の軸上、両耳のすぐ脇で音が発音されるため、音像は頭の中に集まるようにイメージされいわゆる頭内定位っていうやつですね。実際にコンサートなどで聴くような前方から音が鳴っているようなイメージングとは異なる心地です。
一方で、S-Logic™の特徴は、発音源であるドライバーを鼓膜の軸上から意図的に外した所に設置。ドライバーから発した音は、そのまますぐに内耳の中に投入されず、外耳に反射して耳の中に入っていきます。
普段音を聴くのと同じように音を受け取ることができ自然なかたちで音像の構築と、音の聴き取りやすさが実現しました。
先程も申し上げたように頭の中ではなく少し前から音が鳴っているような感覚はこのS-Logicのおかげなんですね。
今回搭載されたS-Logic 3はDDF (Double Deflector Fin)技術は多層構造のステージを作り出し、より大きなサウンドの幅、ディテール、深さを実現します。
この赤いパーツが新たに追加されたDDFというパーツで、これにより、指向性のある中高域の信号成分はほとんど変化せず、低い中低域が部分的にマスキングされて指向性を持ち、S-Logic効果がさらに強化されます。よりリニアな音の感覚が得られ、奥行きと距離感が大幅に改善したとのこと。
YouTubeでも紹介しています
新生Signatureシリーズ3機種はULTRASONEならではのユニークな音質をよりよい物へ昇華させた印象です。より磨きが加わった「一度聴いたらクセになる音」をぜひご体感ください。
今回の記事でご紹介をさせていただいたULTRASONE Signature シリーズはe☆イヤホン全店で試聴機をご用意しています。ぜひ一度お試しください。
以上、最後まで読んで頂いてありがとうございます。e☆イヤホンのPRスタッフかわちゃんがお送りいたしました。
日本橋本店PR部のかわちゃんです!写真を撮ることが大好きなので、写真を通してイヤホンヘッドホンの魅力をお伝えしていきたいと思います!よろしくお願いします(`・ω・´)b