どもっ!!e☆イヤホンのたっくんです!
昨年10月にアメリカ・デンバーで開催された『Rockey Mountain Audio Fest』の『Can Jam 2016』で見つけたこのイヤホン…
なんじゃこりゃー!なロシアのイヤモニ。STEREO PRAVDA。いかにもアナログな感じのイヤモニだけどむちゃくちゃ音がいい。
このヌケの良さ、自然さが病みつきになります。見た目からは想像できない音でした。 pic.twitter.com/pIkV2F2l0s— e☆イヤホン たっくん (@eear_takuya) 2016年10月8日
このSTEREO PRAVDA(ステレオ プラウダ) SB-7が本日7/13発売となりました!!
発売日よりも一足早くサンプルが届いたので、改めてレビューをしてみたいと思います!
さっそく開封。
やけに化粧箱に重量があるな…と思っていたら、木にガラスがはめ込まれたケースが登場(^^;
落とすとガラスが割れる危険があるので、開封する際や保管の際には、強い衝撃を与えない様に気を付けてください。
ガラスが組み込まれた蓋を開けると、刺繍の施されたポーチも!
只者ではない感があります。
まるで『かりんとう』の様なデザイン。
失礼ながら、まるでイヤホンと思えない独特な形状に、『かりんとうみたい!』と声を頂いたこのイヤホン。
ケーブルと本体を繋いでいるパーツまで入れると、イヤホン史上最長(!?)の約4cmというサイズ感で、とにかくその大きさと独特の形状に目を奪われます。
5つの音導管が開けられています。
この独特なデザインの理由は、7つのBAドライバーを3列に並べて配置しているため。
BAドライバーにチューブを装着し、それぞれのドライバーとチューブを束ねて接着剤で固めて、そこにウッドハウジングの様な木目調の収縮チューブを被せています。
出口にかなり近い位置にBAが配置されているのが見えますね!
イヤーピースは交換不可!!
イヤーピースのかさが低くなる様に輪切りにし、本体の先端に接着されています。
接着されているのでイヤピ交換はできません。
耳に合わない場合が多々あると思うので、一度ご試着されてからのご購入を強くオススメします。
ちなみに自分の場合は、右耳はすんなりと良いポジションに納まりましたが、左は手で支えていないと良いポジションがとれませんでした。
イヤーピースの嵩が無いためか、装着のポジションが非常にシビアで、少しずれただけでローが一気に抜けてしまいます。
また、イヤーピースは手作業で裁断されているのか、切り口がまっすぐではなくボコボコとしているのが気になりました(^^;
Stereolab製のケーブルが採用されています。
RMAFの際に、メーカーの方から聴いた話ですが、Stereolabのケーブルは日本で生産されているとの事です。
イヤホン本体の重量こそ軽量ですが、Stereolab製のケーブルはイヤホンに用いるには無理がある程に太く、重量もあるので重心が耳の外側になってしまいます。
さらに先程のイヤピの嵩が低さも相まって、耳の中で固定されにくく、動くと耳の中でイヤホンが動いてしまう事が多いです。
装着感はお世辞にも良いとは言えません。
また、装着して少し歩いてみましたが、タッチノイズも大きく、少しの動きでズレてしまうので、歩きながらの使用はおそらく不可能ではないでしょうか…。
また、ケーブルそのものが非常に太いので、プラグも非常に大きいものが採用されています。
この形状のプラグカバーも幅が約2.5cm、高さが1.5cmとなっています。
SATOLEXのTubomiのプラグと比較すると、これだけのサイズ差があります。
総評して、お世辞にもデザインが良いとは言えず、装着感もお世辞にも良いとは言えず…。
それでも、今回このイヤホンを取り上げたのは、
実用性はほぼゼロで、デザインや装着感などのマイナスもありますが、それと同じくらい魅力ある音があるからです。
SB-7のポテンシャルを余す事なく引き出してくれると考え、試聴用にCHORD Hugo2をチョイスしてみました。
BAドライバーを3列に並べる独特のドライバーレイアウトの恩恵か、左右方向への広い音場と立体的な音の鳴り方です。
ドライバーから出た音がそのまま鼓膜に届く様な、歯切れの良いサウンドですが、パキパキとしたサウンドではなく少しウォームさを感じます。
イヤーピース付近の出口に近い位置にもドライバーが配置され、高精細に音を聴き分ける事ができます。
近い位置に配置されたBAがボーカルを鳴らしているのか、中域が少し強めに出てくる印象で、音も近く感じます。
解像度は申し分なく、DAPやAMPを変えた時に、その差をしっかりと描写できるイヤホンだと思います。
見た目や装着感、また使用環境にもかなりの制限がありますが、その音は確かなものだと思います。
百聞は一見に如かず…キワモノなイヤホンですが、STEREO PRAVDA SB-7をぜひ一度ご試聴してみてください。
試聴機は秋葉原店にございます。
ご試聴をご希望の方は、スタッフまでお申し付けください。
以上たっくんでした!
イヤホン・ヘッドホン専門店「e☆イヤホン」社長のたっくんこと岡田卓也です。
元々イヤホンが趣味で、e☆イヤホンのお客の一人でしたが、2010年にe☆イヤホンにアルバイト入社し、早いもので十数年。気が付いたら社長として働くことに。
社長になる前は、TBS『マツコの知らない世界』に3回出演するなど、主に広報などPR関連の仕事をしていました。
カスタムIEM「VISIONEARS ELYSIUM」と、モニターヘッドホン「AUDEZE LCD-XC 2021」がお気に入りです。