大先生です。

 

17/06/17の『e☆イヤゼミナール』イベントレポート。

最後となりますのはソニーマーケティング株式会社による『SONY』回のご紹介です。

 

↓前回の記事はこちら↓

【e☆イヤゼミナール③】ポタフェス前日イベントレポート〜final編〜【#eイヤ名古屋大須店 2017/06/17】

 


今回ご登壇頂いたのは、ソニーマーケティングのヘッドホン担当の平井さん。

 

 

SONYがこういった店頭のトークイベントに参加するのは非常に珍しいとのことで、「僕もワクワクしていました」と語るりょう太。

 

今回のトークイベントでは、SONYが提案する『ワイヤレス製品の楽しみ方』をご紹介して頂けるとのこと。

ここ最近はBluetoothの製品が非常に盛り上がってきており、SONYからも色々なラインナップが発売されています。

そんなラインナップのうち、今回は4つの製品が登場致します。

 


  ① MDR-1000X

まず1つ目はノイズキャンセリング機能付Bluetoothヘッドホン『MDR-1000X』。

 

平井さんが手にしているのはグレーベージュモデル。ヘッドホンとしては結構珍しい色だが、女性を中心に非常に人気が高い

 

SONYとしては初めて『業界最高クラスのノイズキャンセリング性能』を謳っている製品。

一からノイズキャンセリングの設計をし直し、特に飛行機内などの低音のノイズを低減させるのに苦労したそうです。

そんなノイズキャンセリングの性能自体はもちろん、そのノイズカット率を大きく左右するポイントとして『密閉度』が重要だという平井さん。

 

 

しっかり耳にフィットするように作るため、イヤーパッドにも非常にこだわって作られています。

イヤーパッドの表面の部分から合皮を作るメーカーさんと独自に開発を行い、フィット感や装着性をよくするために柔らかく伸びが良い合成の皮を採用しています。また、吸放湿性にも優れているため蒸れなども少なくなっているようです。

内部には低反発のクッションを内蔵し、装着感も良く、耳の周りに沿うような形で密閉度が高くしっかりフィットします。

僕も普段からSONYのヘッドホンを愛用していますが、たしかにSONYのフィット感の良さといったらありません。幾重もの研究の成果なのだろうな……と、装着しただけでわかる感触です。 

 

「がやがやした店内で使うことで、改めてヘッドホン単体の遮音性に驚いた」というりょう太

 

また、それを補完するために備える数々の機能にも注目。

 

まずは『パーソナルオプティマイザー』という機能。

専用のボタンを押すと、電気的な測定音が再生されます。その測定音をヘッドホン内のマイクで拾って、その人の装着状態を推定し、その状態に合わせたノイズキャンセリングに設定することで、ひとりひとりに合わせたノイズキャンセリングを実現するというなんともスゴイ機能です。

なので、MDR-1000Xというヘッドホン自体は同じでも、着けている人によって全く異なるノイズキャンセリングを発揮することが可能になるわけですね。

 

続いてご紹介して頂けたのは『クイックアテンションモード』という機能。

MDR-1000Xは、上述の通り非常に高いノイズキャンセリング能力を持ちます。

しかしそれ故に、例えば電車が急に止まった時など、「周りの音を聞きたい」と思う瞬間には不便といえば不便です。

そんなときに使えるのがこのクイックアテンションモード

ハウジングの右側にタッチセンサーが備えられており、そこを手で覆っている間だけ周りの音が聴こえるようになるというこれまた面白い機能です。

こちらはノイズキャンセリングで周りの音を分析する際のマイクを利用し、手で覆っている間だけそのマイクで外の音を取り込み、再生しているわけですね。

 

「こういった外音取り込み機能を持つNCヘッドホンというのは数点あるが、この1000Xはずば抜けて応答速度が早いです。手で覆った瞬間にパッと再生される、この直感的な操作に対するレスポンスの良さは他社製には無い魅力だと思います」とりょう太。『クイックアテンションモード』の名前の通り、素早い応答速度が魅力的のようでした。

 

「めっちゃ速いです」クイックアテンションモードを試すりょう太

 

そして、その外音取り込み技術の更なる発展系として、音楽と周りの音を同時に再生する流し聴きモード『アンビエントサウンドモード』も面白い機能。

これはノイズキャンセリングを使用していると、そもそも道を歩く時などが交通的に危ないというところがあり、そういった問題点に対するひとつの提案という形で設計された機能とのこと。

また、いわゆる『オープン型』を擬似的に再現したというところもあり、音楽をBGMとして周りの音を聴きたいという需要にも重ねて作られたそうです。ヘッドホン自体は密閉型なので、音漏れなどを気にする必要がないこともまた魅力的。

 

『遮音して集中する』ノイズキャンセリングモードと、『周りの音を適度に取り入れて集中する』アンビエントサウンドモードという全く特性の異なる2つの機能が選択肢として同居しているのが便利で特徴的ですね。

 

 

 

そして、忘れてはいけないのが音質。

Bluetoothコーデックとして『LDAC』を内蔵しているのは従来のソニー製品同様ですが、今回は新たに『DSEE HX』『S-Master HX』の2つの技術を内蔵。

 

 

これは元々、同社のウォークマンなどのハイレゾプレイヤーに搭載されているもの。

『DSEE HX』はSONY独自のアップスケーリング技術で、mp3などの圧縮音源やCD音源などを、ハイレゾ相当にまでアップスケールして再生してくれるものです。

『S-Master HX』は同じくSONY独自のフルデジタルアンプ技術。音源データをデジタルのまま増幅することで、ノイズを抑えたクリアな再生を実現しています。

これらが『ヘッドホン側に』搭載されたことによって、ウォークマンではなく普通のスマートフォンなどで再生した場合、さらに音源がそんなにクオリティの高いもので無くとも上質なソニーサウンドを体感することが可能になりました。これ、結構スゴイことですよ……。

 

 


  ② MDR-XB950N1

続いてご紹介頂いたのは、同社の最新のBluetoothヘッドホン『MDR-XB950N1』。

 

 

同社の重低音シリーズ『EXTRA BASSシリーズ(以下、XBシリーズ)』に位置づけられるBluetoothヘッドホンで、低域を力強く増幅する『エレクトロ・ベース・ブースター』というアンプを搭載しており、R&BやEDMのような音楽を聴く方に楽しんで頂けるような音質設計になっています。

 

こちらは前機種となる『MDR-XB950BT』というモデルがあり、デザインやシルエットはよく似ています。

こちらが前モデルとなるXB950BT。外観上は非常によく似ている

一体どのような点が異なるのか? 詳しく聞いて参りましょう。

 

 

まずは

スペック上は同一なものの、音質設計をより現代の音楽嗜好に合わせたものにチューニングされており、低音域がしっかり出つつ、中高音域も埋もれない音質になっているとのこと。

その理由のひとつとして、ウォークマンなどにも搭載されているという『クリアベース』という技術の採用があります。歪みを極力抑えたクリアな低音増幅により、他音域が埋もれること無くきれいに聴こえるというわけですね。

 

 

そして、今回SONYのヘッドホンとしては初になるというアプリへの対応も特徴として挙げられました。

 

 

専用アプリ『Sony|Headphones Connect』と接続することで、エレクトロ・ベース・ブースターの効き具合を-10から+10の21段階(!)で調整出来るため、通常よりもっと低音マシマシで聴きたい場合は+側に調節を、むしろ低音を抑えて聴きたい場合は-側に調節をすることで、より自分好みのサウンドにカスタマイズすることが可能となっております。

これは「曲によっては(低音を)マイナスにした方が良いな、という場面が出てくる」というニーズに応えたもので、従来のXBシリーズと異なり、より幅広い楽曲ジャンルへ対応したヘッドホンとなっているわけですね。

 

 

また、VPTと呼ばれるサラウンドエフェクトを適用させることも可能で、アリーナクラブなど、気分に合わせて楽曲を盛り上げるエフェクトを付けることが出来ます。

このVPTの設計を担当したスタッフが趣味でDJをやっている方らしく、エフェクトを作るにあたって自分の記憶とすり合わせつつ1から作っていったとのこと。りょう太も『直近のライブに非常にイメージの近い響き方をしていて、ライブによく行く人ほどオススメ』と太鼓判を押すほど。スゴイこだわりです……。

 

そしてこのVPT機能の最大の特徴が『ヘッドホン内部で処理をしている』ということ。パッと聞くと地味に聞こえるかもしれませんが、実はこれが結構スゴイ部分。

通常、サウンドエフェクトをかけるアプリなどはスマホ側で処理をするため、アプリ上で再生する音楽などにしかエフェクトを適応することが出来ませんでした。

しかしこちらのVPTはヘッドホン側で処理をするためアプリに依存することが無く、例えばYouTubeでライブ動画を見る時や、ストリーミングで音楽を聴く時などにもしっかり適応してくれるのです。

 

最近はYouTubeを音楽プレイヤー代わりに視聴したり、SpotifyやApple Musicなどのストリーミングアプリなどで音楽を聴いている方も非常に多いと思います。

イヤホンやヘッドホンと接続出来る専用アプリも増えてきていますが、アプリに依存せず色々なコンテンツが楽しめるというのは面白いポイントですね。僕はこれでデレステやミリシタのMVを視聴したい……。

 

 

 

もうひとつ、旧機種との違いとしてカラーリングを指摘したりょう太。

確かにXB950のブラックには赤のラインが入っていましたが、今回からは無くなっています。一体なぜ?

 

 

これは『シリンダーの塊に見せる』という理念の元にデザインされたもの。『MDR-1000X』などのモデルもそうなのですが、ひとつのかたまりとして見えるように作られているためとのことです。

つまり、XB950というヘッドホンの基本デザインはそのままに、現在のSONYヘッドホンのカラーリングスタイルを踏襲した形となったわけですね。

 

 

また、今回選択したブラックとグリーンというカラーについてもお話して頂けました。

 

まずはブラック

こちらは光の当たり方によってグレーにも見える独特のブラック。表面にシボ加工というザラザラした加工を施しており、前機種のブラックと比べてもマットな高級感のあるカラーを目指したとのこと。

 

続いてグリーンですが、最近のライブやフェスなどのシーンにおいて、今回のグリーンのような、いわゆるアースカラーを取り入れたファッションが多くなっていることに着目。

ヘッドホンとしてはなかなか馴染みのない色ですが、ちょっとしたトレンドにもなりつつあるアースカラー系統の色を入れることを決断したそうです。

 

 

実際グリーンの人気は高く、お客様アンケートでも『色で選んだ!』という方の数が第3位にランクインするなど、非常に受け入れられるデザインになったようです。

 

これにはりょう太も「まずグリーンが発売されるっていうこと自体驚きだったのですが、そもそもカラバリ展開って僕らの経験上は圧倒的に黒が売れちゃうのが普通なんです。そこでグリーンが発売されて、うち(e☆イヤホン)でもブラックに迫るくらい売れています。これは本当に凄い」と驚いた様子でした。

 


  ③ MDR-XB50BS

続いて登場したのは、同じくXBシリーズのイヤホンタイプとなる『XB50BS』。

 

 

こちらは現在のSONYがラインナップしているBluetoothイヤホンの中で一番のエントリーモデルとなります。

 

先程と同じく『XBシリーズ』のラインナップのひとつなので、やはり音質設計としては低音重視のチューニングになっています。

ただ、こちらもXB950N1同様に音質設計者が改めて一から設計をしているため、同じXBシリーズよりも中高音域が埋もれずにしっかり出るようになっているとのこと。

 

カラーバリエーションはブラック、レッド、ブルーの3色

 

IPX4相当の防滴性能に加え、『アークサポーター』と呼ばれる滑り止めのイヤーフィン(取り外し可能)を装備するなど、日常から運動時まで幅広く使って頂ける仕様になっています。

実際にこちらもお客様アンケートを確認してみたところ、運動用に使う方が半分ぐらいを占めていたそうです。

また「通退勤中にもブラックのXB50BSを着けているサラリーマンの方を見かける」など、普段使いとしてもベーシックなBluetoothイヤホンとして認知されているようですね。

Bluetoothイヤホンとしては比較的手頃な価格設定がされているのも人気のひとつだと思います。


  ④ NW-WS620

そして最後にご紹介して頂いたのが、こちらの『NW-WS620』。

 

 

パッと見た感じだとさっきのイヤホンと似たようなものに感じますが、

実はこちら、イヤホンと一体型のウォークマンなんです。

メモリーを内蔵しているれっきとしたウォークマンで、型番もイヤホンシリーズの『MDR』と異なり、ウォークマンシリーズの『NW』が付いています。

 

筐体にもWALKMANロゴ

 

シリーズとしては長く続く、スポーツタイプのウォークマン。リリースを重ねるたびに進化を続けており、今回の大きなポイントはBluetooth対応モデルが増えたこと。

単体でウォークマンとして成立するイヤホンでありながら、他のプレイヤーにBluetoothイヤホンとして繋ぐことも出来るという2-in-1的な製品になっているわけです。

メモリーつきのBluetoothイヤホンとも言い換えることが出来ますね。

 

なので、普段はBluetoothイヤホンとして使っていただいて、

スポーツの時はスマホを持たずにこれだけでランニングに行ったりという、

今までのイヤホンやプレイヤーでは出来なかった使い方が可能となるとのこと。

こういう『新しいスタイル』を提案できるメーカーは本当に柔軟な発想力があるなあ、と改めて感じました。

 

 

また、もうひとつ大きなポイントとしてこれを着けたまま泳ぐことも出来るようになっています。

水洗いも出来る上、耐熱性も厳しい条件をクリアしているので、お風呂で使ってもOKなのだそうです。

お風呂だと、すでにスピーカーなどで音楽を楽しんでいる方もいると思いますが、ご自宅の環境によってはあまりボリュームを上げられないという人もいるかと思います。

そんな時にこちらのイヤホンを使って頂ければ、自分の世界に入ってじっくり音楽を楽しんて頂けるというわけですね。

(※対応温度は-5℃〜45℃までとなっております。防水の対象となる液体は真水、水道水、汗、プールの水、海水です。サウナでは使用いただけません)

 

この『泳げる』特徴に結構驚いたというりょう太。

自身がYouTubeに投稿した動画について、「『泳いでいる時まで音楽聴くか?』というコメントがあって(笑)。確かにそうだな、と思ったんですが、でも逆に言うと『泳いでいる時に音楽を聴きたい』と思ったら非常に選択肢が限られてくるんですよね。そういうときにこういう使い方が出来るイヤホン(プレイヤー)があると助かると思います」とコメント。

平井さんによると、泳いでいる人はもちろん、プールでウォーキングなどをしている方にも結構人気があるようです。

 

防水性に加えて防塵性もクリアしているモデルになるため、海での使用も可能(!)になっているとのこと。

サーフィンなんかをやりながら、重低音の曲にノリながら波に乗る、というような使い方も出来ちゃいます。

 

 

 

 

 

そしてこちらのモデル、1000Xと同じく外音取り込み機能が付いています。

このNW-WS620はスポーツにも使えるモデルですが、外でランニングしている時に気になるのは周りの音。特に普通の道などを走るのであれば、車の音などが聞こえないのは非常に危険です。

実際にランナーさんの声を聞いてみたそうなのですが、「外の音も聞きたいから」という理由であえてオープンタイプのイヤホンを探している人が非常に多かったそうです。

そのため外音取り込み機能を付けて、環境音と一緒に音楽が聴けるようになったわけですね。

 

『公式サイトで見たんですが、複数で走っていて会話しながら使えるのも凄いですね』とりょう太。

そう、こちらのWS620は、発売を記念したランニングセッションが横浜ベイエリアで開催されていました。

 

↑クリックで公式サイトにジャンプします↑

 

30名ものアマチュアランナーをお招きして、その全員がイヤホンを着けて集団で走るというなんとも異様な光景が広がったこのイベントですが、

本体の外音取り込み機能によって、参加者の皆さんはストレス無く会話しながら走ることが出来たのだそうです。

 

 

この体験の面白いところが、『みんなが違う音楽を聴いている』ことだというりょう太。

例えばスピーカーを鳴らしながら走ったって話しながら音楽を聴くことは出来ますが、それだと全員が同じ音楽しか聴けません。

このウォークマンであれば各々が違う音楽を聞いているのに、同じ空間で話せるのが凄いと語っていました。

 

 

 

こちらのWS620シリーズは、型番は『NW-WS623』と『NW-WS625』のふたつに分かれています。

WS623』は3色のカラーバリエーションがあり、メモリー容量は4GB

画面中央の3台がWS620シリーズ。色はブルー、ライムグリーン、ブラックの3色

 

WS625』は色がブラックのみで、メモリー容量は16GB。こちらのみ、手元で操作出来る専用のリモコンが付属します。

 

このリモコンがまためちゃめちゃ評判が良いらしく、単体で売って欲しいという声も多いとか。

WS620シリーズのご購入を検討されている方はぜひ、こちらの辺りも含めて注目して頂きたいですね!

 


 

以上、e☆イヤゼミナール第三部『SONY』回のレポートでした。

 

 

近年盛り上がりを見せているBluetoothオーディオ、それに対しSONYも大変多くの製品をリリースしており、中でも高音質Bluetoothコーデック『LDAC』は、「ワイヤレスは音質が悪くなる」という永遠の課題を打破する大きな技術のひとつです。

今後もどんどん発展していくであろうBluetooth分野、そしてSONYの製品群にご期待下さい!

 

 

 

さて、全4回に渡って連載させて頂いた『e☆イヤゼミナール in 名古屋大須店』ですが、いかがでしたか?

会場にお越しになれなかった皆様にも、少しでもこのイベントの雰囲気を共有して頂けたなら何よりです。

 

NUARLfinal、そしてSONY

こちらの3社はもちろん、7/15〜7/16に開催されるポタフェス秋葉原にも出展して頂いております!

↑クリックで公式サイトにジャンプします↑

 

今回の記事でご紹介させて頂いた製品も出展されますので、興味を持たれた方はぜひ、会場にお越し下さいませ!

 

お相手は大先生ことクドウでした。それではまた次回。