どうも!秋葉原店のAKIRAです!
さっそくですが、本題です!
今回のテーマはコチラ!
DAP × ヘッドホン
※DAP=Digital Audio Prayer(デジタルオーディオプレイヤー)の略
据え置きコーナーを担当している自分としては「ヘッドホンを鳴らすなら据え置き!」と言ってしまいそうですが、実際に店頭でお話を伺うとこだわりの持ち方は人によって様々。
既にある機材を活かしたい方や、自宅環境次第では据え置きの導入が難しい方もおられます。
そう言った事情を踏まえてみると、早い話がDAPでヘッドホンが聴けたら良いのでは?ってことです。
今回はそんな方々のために、DAPと合わせるヘッドホンのオススメをご紹介していきます!
↓それぞれの項目へスキップできます。
目次 はじめに SHANLING「M3X」 FiiO「M11Plus ESS」 SONY「NW-WM1AM2」
はじめに
DAPの選定は、より多くの方の参考としていただくためe☆イヤホン年間ランキング 2022【プレイヤー部門】の売上数量順を参考にしています。
DAPとヘッドホンを合わせた際の、
・出力(DAPのゲイン/音量)※1
・オススメの音楽ジャンル
・音の印象 ※2
をまとめてご紹介しています。
※1
出力に関しまして。音量の数値は個人の感覚により変わると思います。今回は目安としてSHURE「SE215SPE」で聴いた際の出力を各DAPの欄に記載しておりますのでご参考ください。
※2
ヘッドホン自体の音については、RME「ADI-2 DAC FS」と合わせた際の印象をリファレンスとしています。
SHANLING「M3X」
SE215SPEでの出力:ハイゲイン/音量19
MEZE AUDIO「99Classics」 × SHANLING「M3X」
柔らかく重厚な響きが楽しめる組み合わせ
出力:ハイゲイン/音量28
オススメ音楽ジャンル:アコースティック、ジャズ、クラシック
99Classicsは低域~中域の情報量が豊かで、厚みのある柔らかい音が特徴です。まとまりが良く頭内空間を満たすような余韻に全体の一体感が感じられます。音に適度な密度感があるため、高い解像度、強いアタック、キレはなくとも全体のバランスが取れている印象です。音のつながりの良さと柔らかく丁寧な質感、リアルな残響感が音楽を心地良く聴かせてくれます。
M3Xと組み合わせて聴くと柔らかさや厚みはそのままにアタックが強く、キレが出て高域表現が少し鮮やかになりました。元々のまとまりの良さや丁寧な質感から迫力が出て、より重みを感じる濃厚なサウンドです。バスドラムなどの太い音も、しっかりとした重みを伴って表現します。
柔らかく重厚な響きを求める方、生音系の楽曲を聴く方にオススメです。
TAGO STUDIO「T3-03」 × SHANLING「M3X」
声と楽器、どちらも引き立つ組み合わせ。
出力:ハイゲイン/音量32
オススメ音楽ジャンル:ボーカル、ロック、EDM
T3-03はニュートラルで少しドライな質感を持つ印象です。特徴的に感じたのはボーカルで、明瞭かつ定位が近く細かな抑揚まで正確に感じられます。全体的にはクリア過ぎず定位も遠すぎず。全体を見渡せるけれど耳につくようなキツさもない、適度な解像度の高さを持ちます。
M3Xと組み合わせる事でボーカル表現の良さはそのまま活かしつつ、低域と高域がより厚みを持ちノリが良くなる印象です。低域のアタックの力強さやシンバルの鮮やかさがボーカルに被らず適度に出てきてくれます。エネルギッシュだけど粗さはなく、ちょうど良いパンチが聴きやすさと楽しさのバランスを取っています。
ボーカルと楽器の音、どちらも楽しくノリ良く聴きたい方にオススメです。
DENON「AH-D5200」 × SHANLING「M3X」
エネルギッシュなアタック感が楽しい組み合わせ
出力:ハイゲイン/音量38
オススメ音楽ジャンル:ロック、EDM、HIPHOP
AH-D5200は全帯域をやや硬めに解像度高く表現しつつ、厚みのある中低域のアタック感が印象的です。量感は土台となる低域が強く、次に高域>中域の順に量感が少なくなります。音の立ち上がりにタイトさを感じますが情報量が少ない印象はなく、適度な厚みを持ちつつキレがある密度の濃い音です。
M3Xと組み合わせる事でアタック感によりメリハリが出てきます。ダイレクトに音が飛んでくるようなライブ感が楽しい印象です。タイトになったというよりも、低域の定位や音圧感がより近く前に迫ってくるような感覚です。少し荒々しさも感じられますが、元気で聴きごたえがあります。高域はシャープで明瞭ですが低域に比べ控えめなので、耳につくことはありませんでした、
音楽にクリアさと迫力のある表現を求める方にオススメです。
FiiO「M11Plus ESS」
SE215SPEでの出力:ハイゲイン/音量34
出力:ハイゲイン/音量45
オススメ音楽ジャンル:ボーカル、ジャズ、クラシック、アコースティック
Signature MASTERは適度な低域の量感や中音域の柔らかさ、鮮やかな高域表現が特徴です。密閉型ながら音抜けが良く分離感に優れています。定位は中域<低域<高域の順に距離が遠く、前方に奥行きを感じます。高域は明瞭ながら耳を突かず聴きやすく、相対的に近い中域は音のつながりが良く艶やかです。低域は主張が控えめに感じますが、情報量はしっかりとあり厚みやグルーヴ感も感じられます。
M11 Plus ESSとの組み合わせでは少しクールな傾向になる印象で、高域の分離の良さがより際立ち煌びやかさが出てきました。あっさりした響きになり、アタックがより見やすくひとつ一つの音の存在感が立っています。全体的にキレが良い印象ですが、情報量が欠けている印象はなく適度な厚みもあります。
声や楽器の描き分けの正確さや音の生々しさを求める方にオススメです。
FOCAL「Clear Mg Professional」 × FiiO「M11Plus ESS」
ダイナミックな低域、自然な分離感の絶妙なバランスが良い組み合わせ
出力:ハイゲイン/音量55
オススメ音楽ジャンル:ロック、ジャズ、EDM、HIPHOP
Clear MG PROは開放型でありながら抜けすぎずしっかりとした厚みと量感を持つ表現力の高い低域、広がりがありながら明瞭に描き分ける自然な中~高域が特徴です。低域>中域>高域の順に量感が少なくなっていきます。低域は音の芯が明確に定位しつつ、適度な厚みが頭内空間に響く充実感があります。低域に迫力がありながら音像がボヤけないため、中域や高域との描き分けに優れており全体を見渡せる解像度の高さもあります。
M11 Plus ESSとの組み合わせでは全体的によりクールな傾向になり、分離感が高くなった印象です。低域は迫力が失われた印象はなく、むしろより密度の濃い音になりました。十分な聴きごたえを持ちつつキレの良さもあり、音のニュアンスがより細かく感じられます。中域は透明感、高域はより鮮やかさが出てきました。
聴きごたえのある音圧感とクリアさを求める方にオススメです。
MEZE AUDIO「109 Pro」 × FiiO「M11Plus ESS」
柔らかさと明瞭さがバランス良く整理された組み合わせ
出力:ハイゲイン/音量53
オススメ音楽ジャンル:ジャズ、クラシック、アコースティック
109 Proは柔らかく響きのある低域と生々しく温かみのある中域、粒立ちが良く鮮やかな高域表現を絶妙にまとめ上げたリスニングサウンドが特徴です。低域>高域>中域の順に量感が少なくなります。暖色系で豊かな響きの低域は残響が心地よく感じられ、開放型らしい抜けの良さがあります。高域はクリアに洗練されたイメージで、金属的な音も曇らず透明感高く表現します。中域は質感が優しく温かみがあり単音が艶やかに感じられます。
M11Plus ESSとの組み合わせでは定位に明快さが出て、音の聴き分けがしやすくなった印象です。低域の響きに豊かさがありつつ音の芯に密度があるため、他の帯域と区別しやすく音数の多い曲にも対応できるようになりました。少しクールな傾向に寄った感覚ですが音が痩せた印象はなく、より音同士が整理された印象です。
リスニング傾向で柔らかさと明瞭さを求める方にオススメです。
SONY「NW-WM1AM2」
SE215SPEでの出力:ハイゲイン/音量24
audio-technica「ATH-WP900」× SONY「NW-WM1AM2」
柔らかさと煌びやかさの調和が心地良い組み合わせ
出力:ハイゲイン/音量48(4.4mmバランス)、音量55(3.5mmアンバランス)
オススメ音楽ジャンル:ボーカル、ロック、クラシック、アコースティック
ATH-WP900は全体的に明るい音色で音場が広く、煌びやかな高域表現が印象的です。定位の良さや音場の広さもあり、全帯域をクリアに描き出します。ギターは弦の弾きの立体感に、管楽器はベールを感じさせないストレートで明瞭な響きに生々しさを感じます。音の角に尖りは感じさせず、耳に刺さらないギリギリのところまで細やかに描きます。
NW-WM1AM2との組み合わせでは高域の煌びやかさとより広い音場を持ちつつ、質感に少し柔らかさが出てきます。伸びやかで洗練された表現でありながら、輪郭がやや丸く高域の刺激成分は控えめに感じられます。細かいニュアンスが潰れるような曇った印象ではなく、適度な厚みを伴った全体のまとまりの良さが出てきた印象です。
鮮やかな高域表現などの繊細な音を求めつつ、聴き心地の良さが欲しい方にオススメです。
iBasso Audio「SR3」× SONY「NW-WM1AM2」
音場の広さと適度な解像度を持つ、オールマイティーな組み合わせ
出力:ハイゲイン/音量60(4.4mm付属バランスケーブル)
オススメ音楽ジャンル:ロック、ジャズ、クラシック、アコースティック
SR3は音場、解像度、質感のバランス感覚に優れた印象です。音抜けの良さを持ちつつ、適度な密度が感じられます。音場が面で広がる印象で全体的に聴くと、まとまりの良さがあります。音の減衰時に解けるような分離の良さがあるため、重くなり過ぎずスッキリとした余韻も感じます。
NW-WM1AM2との組み合わせでは低域に少し厚みが出て、声の表現に少し艶が乗る印象です。全体的に奥行き方向の広がりが出てきます。ボーカルは楽器に比べるとやや近めに定位しますが、鼻先あたりの少し前方に定位します。アタックに適度な押し出し感もあるので、広がりがありつつ確かな聴きごたえもあります。
迫力にも丁寧にも寄り過ぎない、オールマイティーさを求める方にオススメです。
TAGO STUDIO「T3-01」× SONY「NW-WM1AM2」
ふくよかで生々しい中音域が魅力的な組み合わせ
出力:ハイゲイン/音量58
オススメ音楽ジャンル:ボーカル、ジャズ、クラシック、アコースティック
T3-01は密閉型ながら高域の明瞭さや抜けの良さがありつつ、音の輪郭に少し丸みを持たせた印象です。特に中音域の質感は生々しく、声の抑揚やギターの振動感までを自然に表現します。響きは控えめでスッキリしているため、一つ一つの音が被らず丁寧に聴き分けられます。全帯域を過不足なく表現しますが、音の角の丸みが神経質な印象を抱かせず、柔らかい質感に仕上げられています。 NW-WM1AM2との組み合わせではより一層柔らかく、艶やかなボーカル表現が印象的です。音のつながりも良く、少し厚みが出てきてギターやヴァイオリンの音も立体的に生々しく聴こえます。より全体の一体感が出てきますが、音が団子になる印象はありません。定位の明瞭さが個々の音を引き立て、音場の広さにより音同士が重ならず 適度なすき間を与えています。 生音系の曲を聴く方、声の表現にこだわる方にオススメです。
おわり
今回ご紹介したヘッドホンはULTRASONE「Signature MASTER」を除いて、全て4.4mmバランス接続に対応できます。
本当はオススメのケーブルもご紹介したかったですが、時間が足りなかったので気になる方はお問い合わせください!
最後までお読みいただきありがとうございました!
秋葉原店のAKIRAからでした〜!
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