どもっ!!e☆イヤホン 広報のたっくんです!
さっそく本題!
色々なカスタムIEMメーカーに取材に行きましたが、今回は国産イヤモニブランドの雄 『CanalWorks』 に取材に伺いました!
その前にCanalWorksについてご紹介。
CanalWorks(カナルワークス)は埼玉に本社を構える、カスタムIEMブランドです。
Pioneerの設計部門出身の林一博氏によって2010年に設立され、技術力を活かした製品ラインナップを持っています。
特に注目を集めたのが、『CW-L05QD』という4基のフルレンジBAドライバーを、ネットワークを用いずに並列に置いたモデルや、『CW-L51aPSTS』では『パーソナル・サウンド・チューニング・システム(PSTS)』という、抵抗を自分好みにチョイスできる機構を取り入れた製品も。
技術畑出身ならではの個性的な製品が魅力のブランドです。
ということで、迎えて頂いたのはCanal Works代表の林さん。
Canal Works設立当時は、ご自身の家の一角でイヤモニの製作をしていたそうです。
最初の頃は製作の一部を補聴器の製作会社に委託してたそうですが、品質をより高くするために内製でイヤモニを作る事にし、事務所を構える事にしたそうです。
早速CanalWorksの事務所にお邪魔します。
医療系の関係企業が入るビルの3FにCanalWorksがあります。
応接室を通り抜けると、CanalWorksの心臓部とも言える作業場があります。
作業場には、林さんが自作した機材がたくさんありました。
多くのイヤモニメーカーでは既製品の機材を使用していますが、CanalWorksでは自分たちの定める高い性能を求め、既製品をカスタマイズしたり1から機材を作っていまうとの事。
特にイヤモニの製造工程で出る『粉塵』や、『削りカス』は、品質を落とす事に繋がると考え、集塵機や集塵BOXを自作していました。
自作で作られた集塵機によって、作業場には削りカスや粉塵が一切ありませんでした。
さっそくイヤモニ製作の工程を見せて頂きます。
まずはインプレッションを加工します。インプレッションの正確さによって、仕上がりのフィット感に大きな影響があるそうす。
特にカナルワークスでは、『何も足さない。何も削らない』という考えを持ち、インプレッションの形そのままに製作をします。
インプレッションの形そのままに製作するために、インプレッションの不要な部分を切り取ります。
料理でいうところの下処理にあたる作業です。
加工が終わると、シリコンが染み込まない様に、インプレッションをワックスでコーティングを施します。
カフケースにインプレッションを逆さまにして置き、そこにシリコンを流し込みます。
このシリコンは時間が経つと固まります。
シリコンが固まると、インプレッション雌型が出来上がります。
この雌型はお客様の耳と同じ形なので、フィット感を調べる際に使用します。
固まる前に誰の耳型が判る様に、管理番号と名前の書かれたプレートを入れます。
こうして1時間ほど置いておくと、シリコンが硬化します。
シリコンが硬化したらインプレッションを取り出します。
インプレッションの凹凸をなだらかにし、イヤモニ本体の原型になる様加工します。
加工が終わると、仕上がりと同じ形状になります。
このインプレッションで再び雌型を作ります。
先程のシリコンとは違う液体を流し込みます。
こちらも時間が経つと硬化します。
硬化した雌型を元にイヤモニを作成していきます。
オーダー頂いたシェルカラーの液体を、雌型になみなみと流し込みます。
液体を流し込んだら…
紫外線で硬化させます。
ブルーは2分ほど照射するとシェルが硬化します。
カラーによって照射時間が違うそうです。
照射した時間によって硬化するシェルの厚みが変わります。
雌型のシリコンが透明なので、均一に紫外線が当たり、均一の厚みのシェルが出来上がるそうです。
硬化していない液体の部分を捨て、もう一度紫外線を照射します。
ということでVol.1はここまで!次回もお楽しみに!
以上、たっくんでした!
イヤホン・ヘッドホン専門店「e☆イヤホン」社長のたっくんこと岡田卓也です。
元々イヤホンが趣味で、e☆イヤホンのお客の一人でしたが、2010年にe☆イヤホンにアルバイト入社し、早いもので十数年。気が付いたら社長として働くことに。
社長になる前は、TBS『マツコの知らない世界』に3回出演するなど、主に広報などPR関連の仕事をしていました。
カスタムIEM「VISIONEARS ELYSIUM」と、モニターヘッドホン「AUDEZE LCD-XC 2021」がお気に入りです。