どうも、お世話になっております!
秋葉原店のAKIRAです!
皆さん、お気に入りのイヤホンはなんでしょうか?
SENNHEISER「IE900」
final「A8000」
EmpireEars「Legend X」
Victor「HA-FW10000」
などなど・・・。
大好きな音楽を彩ってくれるこれらのイヤホンたちを、愛機としている方や購入を考えている方も多いと思います。
ですが今回はそんな音にこだわる方々に向けて、イヤホンではないもう一つの選択肢をご提案します。
今回のテーマはコチラ!
ヘッドホンです!
イヤホンユーザー/購入検討の方へ、あえて印象の異なるヘッドホンをオススメいたします!
理想の音は、もしかしたらヘッドホンで出てくるかも・・・。
そんな可能性を探求すべく、オススメをご紹介していきます!
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目次
声の表現が映えるヘッドホン
MEISTER/FitEar TG334/KHAN...などがお好みの方にオススメ
豊かに響く低域が心地よいヘッドホン
TG335/LegendX/UE LIVE To-Go...などがお好みの方にオススメ
細かなニュアンスも表現する高分解能なヘッドホン
A8000/IE900/FW10000...などがお好みの方にオススメ
はじめに
では紹介します!
・・・といってもイヤホンとヘッドホンでは音のスケールや定位感など、聴こえ方が異なります。
一個ずつかいつまんで説明していくと分かりにくくなる恐れがありますので、今回はざっくりとした傾向で分けてご紹介しようと思います。
声の表現が映えるヘッドホン
アーティストの声をもっとリアルに聴きたい、ボーカル表現を重視する方に向けたオススメです。
MEISTER / FitEar TG334 / KHAN...などがお好みの方にオススメ
FOSTEX「TH900mk2」
量感のある低域とウェットなボーカルが心地よい
しっかりと量感のある低域に分離が良く煌びやかな高域、それらに埋もれずややウォームな中域が音楽を豊かに優しく表現します。
ややピラミッドバランスな傾向ですが、音場が広く低域の響きは横に広がっていきます。空間を音で満たすタイプではありますが、あまりくどさは感じませんでした。
また中~高域の定位は適度に明瞭さがあり、芯を捉えつつ耳当たりの優しい聴き心地です。ボーカルの空間に溶け込んでいく感覚はとても自然に感じられます。
空間を音で満たし全体的に聴かせながら中~高域のニュアンスは逃さない、広がりと明瞭さを持つヘッドホンです。
SENNHEISER「HD 800S」
音を自然かつ明瞭に聴かせる優等生サウンド
中高域の明瞭さに重きを置きつつ、外に向かってスーッと抜けていく余韻のキレイさが広い音場が印象的です。細やかな表現が生々しくも神経質にならず、ピークを感じさせない自然さと繊細さが絶妙なバランスで整っています。
HD 800Sは、パンチのある表現や印象的な響きが無くとも自然な広がりや丁寧な表現力にインパクトを感じました。低域は中高域の明瞭さを損なわない量感で出ており、スッキリと抜けの良い表現で聴きやすいです。
他の帯域をマスクしてしまうような低域の響きやパンチのある表現が控えめに抜けの良い音になる事で、音の繊細なニュアンスを浮き彫りにし洗練された表現を感じることができています。モニター的ともいえそうですが、カチッとした硬い質感にはならず、あくまで自然な響きとクリアさを持ち合わせている点がHD 800Sの特徴と言えそうです。
またボーカルなどの中域の表現は適度な近さに感じられ、その他の帯域は定位にやや距離があります。分離が良いのでボヤけるような表現にはなりませんが、やや分析的で客観的に聴かせるようなイメージでもあるので、ある程度曲との相性や楽しみ方の好みは出てくると思います。
クラシックや女性ボーカルなどの音場感や中高域の描写が活きる楽曲を聴く方には特にオススメです。
MEZE Audio「EMPYREAN」
空間を満たす響きにひときわ艶やかなボーカルが映える
空間に広がる音の密度が濃く、柔らかく濃密な印象を受けました。特に中域は情報量が豊かで距離が近く、生々しくダイレクトに感じられます。
EMPYREANは高解像度で鮮やかな表現とは対照的に、豊富な情報量で柔らかく空間を満たす余裕のあるサウンドに仕上げられています。ピーキーな高域の鳴りなど耳に刺さるような表現は感じられず無理なく伸びてくれるので、安心して音楽に没頭できます。
とりわけ余韻の表現が充実しており伸びやかではありますが、音の広がりは横よりも前方に広がっています。これにより音楽の細部をより聴きやすく間近に感じられます。
低域は柔らかく丁寧な鳴らし方に感じました。アタックが控えめで適度な線の太さがある制動性の高い低域は、濃厚な中域は活かしつつ確かに主張してくれる非常に心地よい表現です。また聴き疲れの少なさにも寄与してくれている印象です。
どのジャンルの音楽も鳴らせるような懐の深さがあるヘッドホンですが、濃厚で生々しいボーカル表現が特にオススメです。
豊かに響く低域を持つヘッドホン
低域の音圧や残響感を感じたい、心地よい低域表現を好む方に向けたオススメです。
TG335 / LegendX / UE LIVE To-Go...などがお好みの方にオススメ
MEZE Audio「109 PRO」
柔らかい低域と明瞭な高域、全体の伸びやかな余韻が印象的
柔らかく適度な押し出し感がある低域に温かみのある生々しい中域、粒立った高域が心地よいです。非常に鮮やかな洗練された表現は、金属的な音が曇らずに透明感を持ったまま鳴ってくれます。
ゆったりしたペースのボーカル曲で聴くと余韻の綺麗さと声の温かみ、生々しさが沁み渡ります。少しペースを上げたノリの良い楽曲では、残響もつぶさにだしてくれながら、他に潰されずに最後まで楽しめる様が秀逸に感じました。端から端までしっかりと鳴らしてくれるというだけで安心感も抜群です。
メタルのような曲でも情報量や高域表現に不足は感じませんでした。インパクトは少し軽く感じましたが、開放型特有の外に抜ける感じで脳内定位を避けた結果のように思えます。重たく鋭い低域表現も好きな私はスピード感もややスローに感じました。どちらかと言うと後ノリのグルーブ感が目立つ印象です。横に適度に広がるので迫力を損なうことはなく、低域表現に関しては暖色系の豊かな響きを重視しているように感じました。
final「D8000」
正確な低域表現を求めるなら
中高域の繊細な鳴りと充実した量感と優れた制動性を持つ低域、スケールの大きい音場が魅力的なヘッドホンです。
特に低域~中低域の表現が秀逸で、しっかりとした情報量が詰まっているのにそれらがダマにならず聴き分けできる分離感や定位の良さがあります。音場の縦横の広さや立体感のある音像表現がそれらを可能にしているように感じました。
また量感で言えばピラミッドバランスですが、質感は硬くも柔らかくもないニュートラルな印象です。音の立ち上がりから余韻までを丁寧に表現していながら、特定の帯域に癖を感じさせない正確なチューニングが高い完成度を感じさせます。
どの比較的音楽ジャンルを選ばず再生してくれますが、音場の広い曲は特にD8000のポテンシャルを感じられるのでオススメです。
Victor「HA-WM90」
濃厚な低域表現に浸る
音に艶感や温もりがあり、特に重厚で深みのある低域表現が魅力です。キックやベースの音圧と響きが、非常に高いレベルで表現されています。
全体的に聴いて音場はそこまで広くタイプではなく、どっしりとした低域の鳴り方から密閉型ヘッドホンの王道を行く印象です。定位や分離感が適度にあり音が潰れるようなことはありませんでした。音に立体感があるためボーカルや高域表現も両立しています。
中~高域は十分な伸びや解像度がありつつ、エッジは丸く聴きやすくなっています。艶やかボーカルや楽器の響きは、存在感のある低域と相まって非常に生々しく臨場感が感じられます。
総合して、なめらかな中高域と重厚な低域がありつつ、確かな音像感があります。細かな音をおざなりにしない丁寧さを持ちますが神経質な鳴りにはならず、全体的にはエッジがやや丸くウォームにまとめられています。
細かいニュアンスまで表現するヘッドホン
微細な音もしっかり聴きこみたい、繊細なサウンドを好む方に向けたオススメです。
A8000 / IE900 / HA-FW10000...などがお好みの方にオススメ
AUDEZE「LCD-XC」
丁寧に描く音像と透明感に優れる。
どの帯域も強調しないニュートラルな音傾向と、正確な定位を持つヘッドホンです。特に適度な距離感を持ってきれいに減衰していく高域が聴き分けられる澄んだ空間表現を感じます。
音の立ち上がりが正確で、音数の多い曲の聴き分けにもより対応しています。高域表現も鮮やかさを感じる帯域まで良く伸び、きれいに減衰していきます。細かい音まで繊細に表現し、音の重なりを正確にレイヤー分けできる優れた定位を持っています。
見通しに優れた音質はモニターとしてその威力を発揮しますが、リスニングとしても心地良いものでした。全体のイメージはスッキリと透明感に優れていますが、音に硬さを感じたり余韻が極端に少ないような印象はなく、なめらかで自然な表現に感じました。
AUDEZE「MM-500」
音源に対して柔軟に表現する正確な音
音の速さや質感など、音源にある情報を機器というフィルターを極力廃して聴かせるような素直さを感じるモニターヘッドホンです。
音が立ち上がって消えるまでを見通す解像度の高さがあり、定位も程よい距離感で分析的にも聴けます。
またMM-500は柔らかい音も自然に感じられます。なおかつ密度感の強弱が正確なので、音がボヤけない明瞭さも合わせ持っています。定位が正確で音像は捉えつつ、輪郭の表現には癖を感じさせないということです。
非常に歪みが少なく、バランスの取れたサウンドを持っています。モニター用途や、リスニングでも音楽ジャンルを問わず活躍できると思います。
HIFIMAN「HE1000se」
音の細部が意識せず明瞭に聴こえる
正確な音像やバシッと決まった定位、音抜けが良く全音域の高い透明感が特徴です。どの帯域もにじまずハッキリ出ていますが、耳につく刺さりなど不要な音は感じられません。音の立ち上がりから消えるまでの描写に不純物を感じさせない精密な音です。
音色はクール傾向ですが過度な硬さはなく、立ち上がりで芯を捉えつつ余韻で解けるようにスッと消えていきます。ボーカルや楽器の描き分けも正確で、それぞれがみずみずしく自然に聴こえます。
音場も前に横に広く、特に横方向に広がりがあります。正確な定位と音場の広さが音同士のすき間を生み、意識せずとも細かい音を自然に聴き分けられる表現に繋がっているように思います。
どの楽曲でも実力を発揮してくれますが、スピード感のある曲にも対応できるレスポンスの良さもあリます。音数の多い楽曲などもぜひ試してみて欲しいです。
以上です!
イヤホンユーザーの方もヘッドホンに興味を持ってもらえたらな〜と思いやってみましたが、いかがだったでしょうか?
店頭で実際にご試聴いただくと、イヤホンとはまた違った表現に驚かれる方も少なくないです。
また同じメーカーでもイヤホンとヘッドホンでは、意外と音の傾向が違ったりするのも面白い部分ですね。
好きなメーカーだと思ってたけどヘッドホンは自分には合わないのかな…と思う前に、ぜひ他のメーカーも色々聴いてみて欲しいです!
12月開催の週末試聴会イベントブログも書いてます!よろしければ、合わせてご覧ください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
秋葉原店のAKIRAからでした!